Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

書評『バカでもわかる思想入門』

あれは『週刊新潮』だったろうか。 コンビニで何気なく週刊誌を立ち読みしていたら、面白い連載を見つけた。 それは文芸評論家・福田和也さんによる連載で、福田さんがなにやら口の悪い関西弁のオバサンと対談しているのである。オバサンの名前は記されてお…

書評『クルアーンを読む』

先日は仏教の本を取り上げたので、今日はイスラームの本を取り上げることにしようか。 …という理由で選んだわけでもないのだが(w)、本日ご紹介するのは、イスラーム法学者・中田考さんと社会学者・橋爪大三郎さんによる対談本『クルアーンを読む』(太田…

最近見た映画の感想(第181回)

・『みんな~やってるか!』 とても愉快な映画だ。 見るからに低年収&非モテといった感じの中年主人公。彼の性的な妄想が徐々に現実と入り混じっていくさまを描いた、とてもシュールなコメディ映画である。 監督はビートたけし。本作では本名の「北野武」で…

最近見た映画の感想(第180回)

・『伴奏者』 第二次大戦中のパリ。主人公の若い女性が、ソプラノ歌手の伴奏者を務めることになる。 歌手とその夫とともに欧州各地を転々とするなか、主人公は滞在先のロンドンにて、歌手が若いイケメンと不倫していることに気づいてしまう… 本作にBGMは…

書評『ブッダとそのダンマ』

本ブログではこれまで、20世紀インドの政治家ビームラーオ・アンベードカルの伝記や、その後継者である日本人僧侶・佐々井秀嶺の評伝を取り上げてきた。 今回取り上げるのは、前々からずっと、読みたい、読みたいと思っていた本だ。 アンベードカル著『ブッ…

書評『シン・ゴジラ論』

昨夏、新海誠監督の『君の名は。』と並んで大ヒットを記録、社会現象となったのが、庵野秀明監督『シン・ゴジラ』だ。 本著『シン・ゴジラ論』(作品社)は、まさにタイトルのとおり、この『シン・ゴジラ』を正面から論じた評論である。 著者は、批評家の藤…

書評『日本共産党と中韓』

本日ご紹介する本は、筆坂秀世さん著『日本共産党と中韓 左から右へ大転換してわかったこと』(ワニブックス)だ。 サブタイトルからも分かるとおり、著者の筆坂さん、実をいうと左派から右派への“鞍替え組”である。 もともと、「共産党のナンバー4」と目さ…

書評『介護士からプロ棋士へ』

2014年12月8日、僕は「ニコニコ生放送」での将棋中継を夢中で見ていた。 若手の石井健太郎四段と盤を挟んでいるのは、“当時まだ”アマチュアであった今泉健司さん。 この対局は、今泉アマのプロ棋士への編入を認めるか否かを決める「プロ編入試験」の最終局で…

最近見た映画の感想(第179回)

・『バッタ君町に行く』 NYの街角の隅にひっそりと暮らす昆虫たちを描いた、戦前のアメリカのアニメ映画である。 原題は“Mr. Bug Goes to Town”。まぁ、おそらく『スミス都に行く』(Mr. Smith Goes to Washington)とかけてるんでしょうかねぇ。大嫌いな映…

書評『保守の心得』

都内のライブハウス・阿佐ヶ谷ロフトAでのこと。 保守系のトークライブに参加していた僕の視線は、ひとりの登壇者にくぎ付けになった。 おそろしく弁が立ち、眼鏡の向こうの眼はギラギラと輝く。全身から、異様なまでの存在感が放たれている。 ……それが、憲…

書評『廃墟探訪』

僕は、「夜のお散歩」が大好きだ。 誤解なきよう、決してイヤラシイ意味ではない(w)。 深夜、自分のほかには歩行者が誰もいない閑静な住宅街を、ひとりでぶらぶらと歩くのが好きなのだ。 廃墟にも、この「夜のお散歩」と通じるものがある。 だから僕は、…

書評『ヴァルター・ベンヤミン』

20世紀ドイツの思想家、ヴァルター・ベンヤミン(1892‐1940)の著作を、僕は一冊だけ読んだことがある。 『パサージュ論』がそれだ。 …率直に言って、全く理解できない本だった。 なぜって、筋道だった議論ではないからだ。本というよりかはむしろ「メモ帳」…

書評『〈ジャック・デリダ〉入門講義』

本著はタイトルのとおり、哲学者の仲正昌樹さんが、フランス現代思想の大物ジャック・デリダ(1930-2004)を解説してくれるよ、という内容の思想入門書である。 以前紹介した『現代ドイツ思想講義』(作品社)と同様、本著もまた仲正さんの講演をほぼそのま…

書評『人はなぜ死ななければならないのか』

死にたくないでござる。 …人間、誰だって本音では、死にたくないはずだ。 「御国のためなら死ねる!」 「革命のためなら死ねる!」 「アイドルの○○ちゃんのためなら命だって惜しくない!」 …とか言う人だって、本当は死にたくないんだけど、無理やり自分にそ…

書評『人はなぜ働かなくてはならないのか』

働きたくないでござる。 だってぇ~、働いている分の時間がもったいないじゃないですかァ。 できれば、本を読んだり映画やアニメを見たりして過ごしたい、とつねづね思ってます。 そういうわけで本著を手に取った次第……というわけでもないんだけど(w)、タ…

書評『不可触民と現代インド』

本ブログではこれまで、『アンベードカルの生涯』、『破天』などの著作を取り上げてきた。 これらはいずれも、インド文学者の山際素男さん(1929-2009)が手掛けた本である。 より正確に言えば、『アンベードカルの生涯』は、インド人の伝記作者が著したもの…

最近見た映画の感想(第178回)

・『はだかの女王』 黒人の少女ズーズーは、同じく孤児のジャンとともに、兄妹同然に育てられる。やがて時は経ち、ジャンは水兵に、ズーズーは歌手となる。 ズーズーはひそかにジャンに思いを寄せるが、ジャンにはほかに恋人がいた…… 主人公ズーズーを演じる…

書評『日本の七大思想家』

本ブログでは以前、評論家・小浜逸郎さんの『13人の誤解された思想家』を取り上げたことがある。 今回ご紹介するのは、同じく小浜さんによる著作『日本の七大思想家』(幻冬舎)だ。 13人の次は、七人である。 前回は欧米の思想家だったが、今回は日本の思想…

2017年8月のまとめ

気候 あ゛~暑い暑い暑い暑い暑い… …と思ったら、アレ? …暑くない? というのが、今年の終戦記念日(15日)前後の感想である。 この8月はどういうわけだか天候不順が続き、異様なほど雨の降る日が続いた。それでもたいていは蒸し暑くてイヤになってしまうの…

最近見た映画の感想(第177回)

・『青の恐怖』 ドイツ軍による空爆の続く、1940年代前半のロンドン。 郊外の病院にて殺人事件が発生、さっそくスコットランドヤード(ロンドン警視庁)から主人公・コックリル警部が捜査主任として派遣される。 このコックリル警部の役を、アラステア・シム…

書評『昭和維新試論』

先日は、評論家の松本健一さん(1946-2014)の著作を取り上げた。 松本さんは、右翼を外部から観察するのではなく、彼らのなかに入ってその内在論理を把握しようとした書き手であった。 評論家・橋川文三さん(1922‐1983)もまた、松本さんと同じく、右翼の…

書評『右翼・ナショナリズム伝説』

評論家の松本健一さん(1946‐2014)は、おもに戦前右翼をテーマとした著作で知られる。 それも、外部から右翼を論評するというのではなく、作家・佐藤優さんのよく使う言葉を借りれば、彼らの「内在論理」を解き明かそうとしたのである。 言うなれば彼らの代…

最近見た映画の感想(第176回)

・『暗殺者の家』 ご存知、「サスペンス映画の神様」アルフレッド・ヒッチコック監督が、イギリス時代に撮った作品である。 アメリカ進出後、彼は本作のセルフ・リメイクである『知りすぎていた男』を撮った。邦題だけだとピンとこないが、原題はどちらも同…

最近見た映画の感想(第175回)

・『ステート・フェア』 ステート・フェアとは、アメリカで開かれる、各種競技会やレクリエーションを含むイベントのこと。 本作は、アメリカのとある田舎が舞台。平凡な主人公一家を中心に、年に一度のステート・フェアに集う人たちを、ほのぼのとしたタッ…

お盆編・ラブライブ聖地巡礼ずら!(駿河湾沼津SA編)

前々回、前回、とそれぞれ沼津市街、内浦を見てきました。 今回はやや趣向を変えて、新東名高速道路の駿河湾沼津サービスエリアに向います。 どうしてかというと…『ラブライブ!サンシャイン!!』フェアが絶賛開催中だからですっ!さっそくAqoursの9人がお…

お盆編・ラブライブ聖地巡礼ずら!(内浦編)

さぁ、今回は内浦探訪ですっ!まずは内浦漁協直営「いけすや」さんにて昼食。 活あじ丼をいただきました。 アジが信じられないくらいプリプリしていて実においしかったです。 アジってこんなプリプリした食感の魚だったんですね! これで880円也。アニメでも…

お盆編・ラブライブ聖地巡礼ずら!(沼津編)

みなさん、こんにちわ!今回はお盆での帰省を利用して、アニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』の聖地・静岡県沼津市を巡礼してまわろうと思います♪ こちら、沼津駅を出てすぐのところにある、モスバーガー富士急沼津店です。 俺の嫁曜ちゃんと梨子ちゃんが…

書評『隠岐島コミューン伝説』

「隠岐島コミューン」とは、いったい何だろう。 コミューンとは本来、自治的共同体のことを指すが、学校教育を受けた我々現代日本人がコミューンと聞いて真っ先に思い浮かべるのは、「パリ・コミューン」なのではないか。史上初の社会主義政権といわれる自治…

書評『帝国海軍と艦内神社』

ゲーム『艦これ』のおかげで、旧帝国海軍の軍艦に関心を持つ若い人が増えている。 僕はというと…あいにく、軍事には明るくないのだ。 そのため、本著『帝国海軍と艦内神社』(祥伝社)を読むまでは、恥ずかしながら「艦内神社」なるものが存在したことすら、…

書評『破天』

インドは、仏教発祥の地である。 にもかかわらず、今日のインドは仏教国とはいいがたい。ヒンドゥー教によって駆逐されてしまったせいだ。 だが20世紀、インド仏教は力強く復活を遂げた。本ブログでも以前評伝を取り上げたビームラーオ・アンベードカル博士…

書評『朝日新聞と私の40年戦争』

今年、巷間を大いに騒がせた、いわゆる「加計学園問題」。 実のところ、朝日新聞をはじめとする左派メディアによる悪質なフェイクニュースと言うほかないのが実相である。 だが朝日新聞によるフェイクニュース濫造は、なにも今日に始まったものではなかった…

書評『北一輝の革命』

「戦前右翼の大物」といえば、頭山満(1855‐1944)、そして北一輝(1883‐1937)である。 戦前右翼について勉強したいなら、まずは北から始めるとよい。それほどの大物である。 では、まずはどの本から手に取ればよいのだろう。 初学者には、本著を薦めたい。…

書評『歎異抄』

浄土真宗の祖・親鸞の教えを今日まで伝えてくれている書物のひとつに、『歎異抄』がある。 正確に言えば、親鸞ご本人ではなく、彼の弟子であった唯円というお坊さんが、お師匠の教えを後世に伝えるべく著した書物である。 ※たとえば、プラトンが師匠のソクラ…

書評『死にたくないが、生きたくもない。』

僕は元来、後ろ向きの人間だ。 間違いなく、積極的に人生を謳歌する、というタイプの人間ではない。 どちらかと言えば、厭世的な人間なのだと思う(家に引きこもってるのが好きだし)。 「もう生きているのもバカらしいなぁ。さっさと死んじゃったほうがいい…

最近見た映画の感想(第174回)

・『スイング・ホテル』 ビング・グロスビーとフレッド・アステアによるミュージカル映画。 田舎に祝日だけショーを開催するホテルをつくった、グロスビー演じる主人公。アステア演じる友人もさっそく応援に駆け付けるが… 祝日だけショーを開催するという設…

書評『畏るべき昭和天皇』

評論家の松本健一さん(1946-2014)は、戦前右翼を自らの主要テーマに選んだ、いささか変わり種の評論家であった。 本著『畏るべき昭和天皇』(毎日新聞社)は、松本さんの昭和天皇に関する論考をまとめて一冊の書籍としたものである。 昭和天皇の、一体どこ…

書評『さらば財務省!』

元大蔵官僚にして経済学者である、高橋洋一さん。 僕が彼を強く意識するようになったのは、いわゆる「加計学園問題」においてであった。 マスコミが「安倍首相が友人に不当に便宜を図った!」と言って騒ぎたてるなか、高橋さんはかなり早い段階から、官邸か…

書評『中国の歴史 神話から歴史へ』

どこの国にも、<歴史のロマン>というものがある。 日本の場合、それは「邪馬台国はどこにあったか」となろう。畿内だ、いいや九州だ、というのでいまだに論争は続いている。 では、中国ではどうだろう。 中国の場合、それは「夏王調は実在したか」となる。…

書評『太陽を曳く馬』

高村薫『太陽を曳く馬』。 普段、小説をあまり読まない僕が珍しくこの本を手に取った理由ーーそれは、評論家・宮崎哲弥さんの対談集『宮崎哲弥 仏教教理問答』のなかで、本著がたびたび言及されていたからであった。 「どんな小説なんだろう? あの宮崎さん…

書評『平成大停滞と昭和恐慌』

平成に入ってからというもの、かつての経済大国・日本は長期にわたる経済停滞に苦しめられている。 これは一般に「失われた20年」と呼ばれている。あるいは「失われた30年」になるかもしれない。 本著は、平成に入ってからの日本の経済停滞を、戦前の昭和恐…

書評『日本はなぜ敗れるのか』

評論家・山本七平さん(1921-1991)の著作は、本ブログでもすでにいくつか取り上げている。 鋭い日本社会批判ーといってもサヨクによるそれとは全く異なるーが彼の論考の魅力だ。 今回ご紹介する『日本はなぜ敗れるのか 敗因21カ条』(角川書店)もまた、山…

書評『13人の誤解された思想家』

タイトルを見ればまさに一目瞭然。 欧米思想史における13人のメジャーな思想家を取り上げ、誤解されがちな彼らの思想を再検討していく、という内容の書籍である。 著者は、小浜逸郎さん。団塊世代ではやや珍しく、保守派の論客として知られる。 前書きからし…

書評『ウィーン愛憎』

ウィーンという都市に対して、皆さんはどのようなイメージを思い浮かべるだろうか。 音楽の都、中欧の文化の中心、ハプスブルグ帝国の栄華… おそらく、多くの日本人は、かの都市に対しポジティブなイメージを思い浮かべるに相違ない。 今日ご紹介する本、『…

最近見た映画の感想(第173回)

・『コーマ』 米国の、とある大学病院。簡単な手術のはずなのに、どういうわけか患者が昏睡状態(コーマ)に陥るという事例が続出する。気になった主人公の女医が自力で捜査を始めると、やがて背後に巨大な社会悪が潜んでいることが明らかになる。 …とまぁ、…

最近見た映画の感想(第172回)

・『メル・ブルックスのサイレント・ムービー』 コメディ映画の巨匠、メル・ブルックス監督の作品は、以前にも本ブログで取り上げたことがある。 『ヤング・フランケンシュタイン』だ。名画『フランケンシュタイン』のパロディ映画で、終始笑いながら鑑賞す…

書評『アンベードカルの生涯』

ここ最近、日本の行く末を憂いてばかりいる。 こうした憂国の情は、ただちに身体に変調をもたらす。 具体的に言えば、躁鬱、不眠、軽度の下痢などの症状に悩まされている。 「えーっ!? 国を憂うあまり病気になるなんて、ありうるんですかー?www」と嗤…

書評『地方は消滅しない!』

僕の生まれ故郷、静岡県沼津市は、残念ながら、今日ではだいぶ衰退してしまった。 1990年代まではまだ、駅前の商店街には西○デパートもあったしマ○イもあった。若者でにぎわっていた。 今では、西○もマ○イも撤退。すっかりシャッター商店街と化してしまった…

書評『「空気」の研究』

本ブログでは以前、評論家・山本七平さん(1921-1991)の著作を取り上げたことがある。 本著『「空気」の研究』(文芸春秋)もまた、山本七平さんによる著作である。 タイトルのとおり、日本社会につきまとう「空気」について分析した論考だ。 「空気」は、…

書評『天皇の影法師』

作家の猪瀬直樹さんに、僕は一度だけ、お会いしたことがある。 「性格はちょっとアレだけど、頭はめっぽう良い」ーーこれが、彼に対する僕の率直な印象である。 「えぇ? 『性格はちょっとアレだけど』なんて言っちゃっていいの? 猪瀬さんに失礼じゃないか…

2017年7月のまとめ

気候 暑い。 暑い暑い暑い。 この季節になるともう、つぶやくことは同じである。 暑い。 夏になると、僕は毎日のようにSNS上で「暑い」「暑い」とばかりつぶやいている。 僕は、夏が大嫌いだ。 毎年、春になって夏が一日ごとに近づいてくるたびに、憂鬱に…