Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

コンピューターソフトの投了について

昨日おこなわれた電王戦第1局。

終盤まではタイトル戦さながらの白熱した戦いが繰り広げられていただけに、最終盤でコンピューターソフト・Apery(エイプリー)がいかにもコンピューターらしい無駄な王手ラッシュをかけてしまって、なんだか興ざめでしたね。

 

人間同士の対局の場合、最終盤で無駄な王手をかけることも、完全に詰んだ局面までいくこともありません。

棋士の世界では「投了の美学」というものがあり、美しい投了図をつくるための工夫―これを「形作り」といいます―まであるくらいです。

こうした「形作り」の機能を、コンピューターソフトにも搭載してほしいと思います。

 

…と言うと、プログラム関係の人からは「ハァ? 投了の美学なんて人間同士のローカルルールをコンピューターソフトに押し付けんじゃねーよ!」と反発されそうです。

だけど、投了の美学というのは「将来棋譜を見た人を興ざめさせることなく、いかに対局を幕引きするか」を先人たちが考えに考えた上でつくっていったものです。

こうした知恵の蓄積を安直にローカルルール扱いするのはよくないと思います。

それに、無駄な王手ラッシュはコンピューターソフトの名誉をも傷つけかねません。

今回電王戦に参加したソフトは皆、昨秋の電王戦トーナメントを勝ち抜いた強豪ソフトばかりです。

人間側のルールを押し付けるというわけではなく、コンピューターソフトの名誉を守るためにも、形作り機能を全ソフトに搭載してほしいな、と思います。

 

それにしてもコンピューターソフトという、人間とは異質の存在と丸一日かけて戦った斎藤慎太郎五段の対局姿は、本当に美しかった…