Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

2015年冬アニメ感想

昨年暮れ、2014年に放送された深夜アニメの感想を、冬、春、夏、秋、それぞれのクールに分けて述べました。

今日は、新たに2015年冬クール(1月~3月)に放送された深夜アニメの感想を書こうと思います。

 

 

1位『四月は君の嘘

この作品を最初に観たときの感想は、「あぁ、いかにもノイタミナが好きそうな、キラキラした感じの少女漫画原作アニメだなぁ」というものでした。まぁ、そういうアニメはべつに嫌いじゃないし(というか、むしろ好きだし)、本作も見てみることにしました。

はずかしながら、当初は1クール作品だと勘違いしていました。同時期(14年10月)に始まった『PSYCHO-PASS サイコパス2』の方が2クール作品だとばかり思っていたのです。もし1クールだけなら、まったく4月と関係ない季節に終わってしまうことになります。ですから最初のうちは「なんでタイトルに『四月』って入ってるのに10月放送なんだよwwww」とツッコミを入れながら見ていました。

やがて、本作が2クール作品であり、終了が15年3月―つまりちょうど桜が咲く季節―ということを知り、ようやく秋に放送が始まった理由が分かりました。

それでもまだ当時は、上述のとおり「いかにもノイタミナっぽいキラキラした少女漫画原作アニメ」程度にしか思っていませんでしたので、秋アニメの感想ではトップ5の中に入れませんでした。

しかし2クール目に入ってから、印象がガラリと変わったのです。

ネタばれになってしまうので詳しくは書けないのですが、ストーリーが前半とはうってかわって重苦しいものになっていくのです。しかし、というか、だからこそ、物語としての〈強度〉は否応なく高まっていきました。

そうして物語の中にぐいぐいと引きつけられていって、最終回のあたりではもはや頭の中がこの作品のことでいっぱいになっていたのでした。

そういうわけで、僕はこの作品を冬アニメの第1位に推します。文句無しに、今期トップの傑作だと確信しています

 

『四月は君の嘘』というこの物語を、我々はどうしても「公生くんとかをりちゃんの物語」と思ってしまいがちです。

たしかにそのエピソードが『四月は君の嘘』という作品の中核をなしていることは間違いありません。

ですが、それだけではないのです。

『四月は君の嘘』には、登場人物の分だけ、物語があります。椿ちゃんにとっては「幼なじみへの恋心を自覚する物語」であるし、武士くんにとっては「鋼鉄のヒーローと訣別する物語」であるのです。

また、公生くんにとっても、単にかをりちゃんとの物語であるだけでなく、お母さんの記憶と向き合い、彼女の(幻の)呪縛から解放される物語でもあるのです。

「傑作」と呼ばれる作品は、いろいろな切り口から論じることができます。

そういう意味で『四月は君の嘘』は紛うことなき「傑作」と言えるでしょう。

 

…正直、この作品については今回の記事だけではとてもじゃないが紙幅が足りません。これから何日かに分けて、(ネタばれも含んでしまいますが)感想を書いていこうと思っています。

 

 

 

 

 

2位『SHIROBAKO

花咲くいろは』『凪のあすから』などの良作でおなじみのアニメ制作会社「P.A.WORKS」と、『じょしらく』『ガルパン』などこれまた良作でおなじみの水島努監督が最強タッグを結成!

かくしてここにまた一つ傑作が生まれたのでした。

『SHIROBAKO』、放送当初は三谷幸喜監督『ラヂオの時間』(97年)的なドタバタコメディーなのかな、と勝手に想像していました。でも、違いましたねw 『花咲くいろは』と同様、女の子たちが仕事を通じて自己実現を目指すというNHK朝の連ドラ的なストーリーなのでした。

でも1クール目のときは「まぁこんなもんかな。地味に良作だったけど、『覇権アニメ』というほどのインパクトはないかな」という印象でした。

ところが2クール目に入って、ふと「あれ、このアニメ…面白くね?」と気付いてしまったのです。

適切なたとえかどうか自信はないのですが、1クール目のときは各話の出来が80点、80点、80点…の連続だったのが、2クール目に入ったあたりから82点、84点と着実に上がっていって、最後の方は95点、97点、98点と高得点を連発していった感じなのです。

どうして終盤に入ってこんなにも面白くなったのでしょう。それはキャラクター一人ひとりを丁寧に描いているから、その一言に尽きます。だから終盤になると、それまでのキャラ描写の積み重ねが活きてくる、というわけです。

一番印象的だったのが、超テキトー人間「タロー」こと高梨太郎。最初は冗談抜きで殺意(!)すら覚えるキャラクターで、「もし今度コイツのせいでイラッときたら視聴を断念しよう」と本気で思っていたほどでした。ところが終盤、夢に挫折した無気力社員・平岡とタッグを組んだあたりからタローのことを応援している自分に気がつき、本当に愕然としたのでしたw

同じく終盤、ヒロイン5人がちゃんと報われたのもよかったですね。特に声優志望の赤の子(坂木しずか)は他の子たちと比べてあまり報われてない感があったので、最後の最後で『三女』にかかわれて本当に良かった。あのシーンでは主人公あおいちゃんだけでなく僕まで泣きそうになりましたw

個人的に、これまでのP.A.WORKS作品の中でお気に入りなのは(キャラデザ、世界観が独特な『有頂天家族』を除けば)『花咲くいろは』でした。でも『SHIROBAKO』は僕の中で『花咲くいろは』に完全に並びましたね!

これまでヒット作を次々世に出し、今回もまた傑作を生みだしてくれたP.A.WORKSと水島監督に、あらためて感謝もうしあげます。

P.A.WORKSさん、水島監督、一生ついていきますっ!

 

 

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3位『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース

待ちに待った『ジョジョSC』エジプト編。

登場するキャラクターたちが、みな実に生き生きとしている。ポルナレフは相変わらずギャグ回でもシリアス回でもキャラが立っていて、キャラとしての万能ぶりをいかんなく発揮。まさにポルナレフ回にはずれなし!

一方でアヴドゥルのキャラ崩壊ぶりには唖然w まさかここまで下ネタ担当のギャグキャラに成り下がってしまうとは、第1話の時点で一体誰が想像したことでしょう。 あ、第1話の時点で既にアレだったかw

あとイギーが可愛かったです(←これ重要)

残念な点は…まぁ強いて言うならダービー回のたばこ規制でしょうか。

ダービー回は従来とは違って、暴力を使わず純粋に頭脳と心理的かけひきだけで勝負するという内容なので個人的にお気に入りのエピソードでした。それだけに、地上波放送では不自然なまでに規制がかかってしまって、なんだか興ざめでした…(まぁ無修正版を見たけりゃ円盤買えってことですかね^^;)

4月からはいよいよ後半に突入。五人と一匹の冒険を最後まで見届けるつもりです。

 

 

 

 

4位『アイドルマスター シンデレラガールズ

原作は、『THE IDOLM@STER』の世界観をモチーフとした携帯専用ソーシャルゲーム

やっぱり凛ですね。第1話で凛を一目見たその瞬間、「ハイ、俺の嫁」と即決しましたw

でも凛以外のキャラクターたちも、みな魅力的。

注目すべきは日露ハーフのアナスタシア。CVを担当する上坂すみれさんは、上智大学国語学部ロシア語学科を卒業している才媛なだけあってロシア語の発音が完璧。ちゃんと巻き舌のR(キリル文字ではР)の発音で「Ранкo!」(蘭子!)と呼ぶところが素晴らしかったですw

 

 

 

 

5位『デュラララ!!×2 承

池袋を舞台にカラーギャング、ヤクザ、殺し屋、果ては首なしライダーまでもが登場する群像劇アニメ、第2期。

今期のキーパーソンの一人となる新入生・黒沼青葉の腹黒っぷりが印象的でした。まるでドストエフスキーの小説『悪霊』に登場する若き革命家ピョートル・ヴェルホヴェンスキーのよう。

1期と比べるとやや盛り上がりに欠けたかな、とも個人的には思ったけど、まぁ本作は前代未聞の分割3クール(!)という大作なので、まだまだこれから、といったところでしょう。

本作の主人公(?)である帝人は、非日常にあこがれる(今のところ)フツーの高校生。同じく非日常にあこがれやすい僕にとっては、ある意味一番共感できるキャラクターです。でも、「フツーの男の子」というのは、(僕もそうですが)往々にして内面に狂気を秘めているものなんですよねw

彼の狂気が今後どう爆発していくか。7月以降の2クール目に期待です。

 

 

 

 

残念賞『艦隊これくしょん ‐艦これ‐

もう残念賞というよりかはハッキリ「駄作」と切って捨ててしまった方がいいレベルのアニメなんだけど、まぁ放送開始前の期待度はかなり高かったので、残念賞ということにしておきましょうか。

もうね、放送開始前のワクワク感を返してくれ、と(^_^;)

ギャグ路線でいくのかシリアス路線でいくのかブレブレだし、如月ちゃんが轟沈しちゃう必要性がないし、みんな「提督~提督~♪」言うわりには提督が安否不明になっても平然としてるし。

監督&脚本家、ちょっと放課後体育館裏に来なさい。

(あとまったくどーでもいい話だが、金剛はイギリスで建造された船だからセリフに英語が混じってるわけだけど、あのノリは絶対イギリス人じゃなくてアメリカ人だろっ!と毎回ツッコミを入れながら見てた)

 

 

 

 

まとめ

今期は『君嘘』一強。

最終回は冗談抜きで何十回(!)も見なおしましたし、セリフも全て暗記しました

ですから脳内で『君嘘』最終回の上映会をやることだってできます(いやマジで)。

いやぁ、完全にハマりましたw 一つのアニメ作品にこれほどまでにどっぷりとハマったのは、13年夏クールの『有頂天家族』以来、1年半ぶりのことです。

 

…いや、やっぱり前言撤回。一強じゃなかった。今期は『SHIROBAKO』も本当に素晴らしかった。僕の中では、これら2作品が見事ワンツーフィニッシュを果たしてくれたのでした。

この2作品に共通するのは、どちらも昨年秋から放送が始まった2クール作品だということ。今期は秋クールからの継続作品の強さが際立ちました。

逆に言えば、冬クール開始アニメがふがいなかった。特にあれほど注目度の高かった『艦これ』が大失敗に終わったのが象徴的。

 今回の感想は、去年のような1位から5位までのランキング形式を踏襲しましたが、正直言って重要なのは1位『君嘘』2位『SHIROBAKO』だけです。3位以下は、どれも大して変わらない、あまり意味がない、といっていい。

それくらい、今期は秋からの2クール作品の存在感が際立っていました。

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