Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

生い立ちの記(第3回)

僕は、1984年生まれ。元号でいうと昭和59年の生まれだ。

「昭和の男」なわけだが、それでは昭和のころの記憶があるかというと、実はほとんどない。

僕は幼稚園に“年中さん”として入学した。ちょうど平成元年(1989年)のことだ。そこからの記憶は、しっかりと残っている。

逆に言えば、それ以前の記憶は、ひどく曖昧だ。

「昭和の男」のくせに、肝心の昭和の記憶がない。

いうなれば僕は、昭和生まれの平成育ちなのだ。

 

かろうじて残っている昭和の記憶は、たとえば前回取り上げた、御殿場の伯母の家での記憶。

そのほかの記憶としては、父母に連れていってもらった、ホテルや温泉での記憶がある。

 

あるとき、西武グループの運営する「プリンスホテル」の一つにとまったことがあった。そこには日本全国津々浦々のプリンスホテルがくまなく掲載されたガイドブック的な冊子が置かれてあって、僕はそれを記念に貰うことができた。

それ以来、僕はどういうわけだかプリンスホテルにすっかり熱中してしまった。冊子を最初から最後まで全部目を通し、日本中のプリンスホテルの名称と外観を暗記してしまったのだ。

僕の幼年期は、プリンスホテルとともにあった。さぁ西武グループよ、今すぐ俺を顕彰しろ

 

プリンスホテルだけでなく、沼津の家からほど近い、伊豆の温泉旅館での記憶もある。

そこで僕は、抹茶味のチョコレートなるものを、生まれてはじめて食べた。

…何なんだ、これは。世の中に、こんなおいしいものがあったのか!

一口食べただけで、そんな感動にとらわれたのだった。

 

その日以来、僕にとって最上級のお菓子といえば、この抹茶味チョコレートである。

大人になった今でも、これを食べるたびに幼少期の思い出がよみがえってくる。

 

僕の幼年期は、プリンスホテルと抹茶味のチョコレートーこれら二つを抜きにしては、語ることができないのだ。