Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第8回)

今回のラインナップは恋愛映画でかためてみました。

 

・『忍ぶ川』

1972年に公開された日本の恋愛映画。1970年代といえばもうカラーの方が一般的だったはずだが、本作はあえてモノクロで撮られている。おかげで、舞台である昭和30年代の雰囲気がよく醸し出されている。

本作、実は吉永小百合がヒロイン役で出演する予定だったという。ところがまぁいろいろとオトナの事情があって、結局吉永の出演は実現しなかった。ところで吉永小百合って若い頃より今の方が綺麗だよね(←全く関係無い)

 

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・『愛の嵐』

元ナチ将校とユダヤ人女性が戦後のウィーンで偶然にも再会。彼らはかつての収容所内での異常な(性)体験を追憶していく…。

倒錯した性愛が印象的な本作だが、心に留めておくべきは舞台がオーストリアである点。オーストリアはかつて積極的にナチに加担したにもかかわらず―ヒトラー自身、オーストリア出身である―戦後は一転して「ナチの被害者」として振る舞った。しかし本作は、元ナチ将校が戦後もオーストリアで横のつながりを保ちながら生きていたことを克明に描き出す。「ナチの被害者」は、同時に元ナチにとっての最後の楽園でもあったのだ。

 

愛の嵐 [DVD]

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・『ラヴソング』

往年の歌手テレサ・テンの数々の名曲を背景に、夢をつかもうと香港にやってきた二人の中国人の男女を描いた、香港の恋愛映画。

舞台は、80年代後半から90年代前半。まだ中国に返還される前、香港がNIEsの一角として経済的繁栄を謳歌していた頃。香港にとっての「古き良き時代」である。

ヒロインの女を演じるのはマギー・チャン。いかにも香港女らしい、気の強そうなショートヘアの女を好演している。

 

ラヴソング [DVD]

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・『いつか読書する日

50歳の独身女性(田中裕子)と、彼女のかつての同級生である既婚の中年男性(岸部一徳)との恋物語

「恋愛って、何歳になっても出来るんだ」と教えてくれる作品である。

さきほど吉永小百合の話をしましたが、田中裕子もまた年をとるにつれて魅力的になった女優ですね。若い頃の映画・ドラマを見ると「なんでこんなブ○が…」(失敬!)と思ってしまいますが、年齢を重ねるごとに魅力が増しています。高倉健さんの遺作になった『あなたへ』でも妻の役を好演していました。

 

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・『オアシス』

知能障害(?)の男性と脳性まひの女性の恋愛を描いた韓国映画

今回紹介した5作品の中では文句無しに最高傑作です。

本当の意味での、「純愛映画」。

これを見てしまうと、日本で純愛映画と称される作品(『せかチュー』とか『恋空』とか)なんてくだらなすぎて、もう見る気がなくなってしまう。それぐらい見ごたえのある映画です。

特に印象的なのは、物語後半、地下鉄の駅にて、歌など歌えないはずの脳性まひのヒロインが「歌う」というシークエンス。二人の愛が起こしたつかのまの「奇跡」を、観客は確かに目撃する。

 

オアシス [DVD]

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