Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

生い立ちの記(第8回)

前回にも書いたように、僕の通っていたS中という中学校は、市内でも有数の「不良校」として有名なところだった(^_^;)

でもまぁ、それは生徒数が多いマンモス校だからそういうウワサがたちやすいということで、べつに「不良校」というほどでもなかったと僕は思っているのだが、まぁとにかく他の中学校と比べて「濃い」学校だったことは間違いないのだろう。

 

公立中であるS中には、付近の公立小であるS小とK小の生徒たちが進学する(僕はK小出身である)。

S小とK小、距離的には近いにもかかわらず、雰囲気には結構な違いがある。

S小は海の近くにあるため漁師の家庭が比較的多い。「海の男」たちのDNAを受け継いでいるためか、割とバンカラな雰囲気がある(とされる)。

一方K小のほうは、山あいの新興住宅地の家庭が中心だから、相対的に「ボンボン」な雰囲気があるのだ(とされる)。

その二つがS中に至って合流することになる。

ちょうど、暖流と寒流がぶつかりあう水域が豊かな漁場になるのと同じように、S小とK小が混ざり合うS中には、したがって独特の「濃さ」が生まれるのである。

 

他の中学では見られない、S中独特の風習として、これはたぶん今でもそうだと思うのだが、「赤タイ」を常時着用するというものがある。

「赤タイ」というのはS中生が着用する赤いジャージのことで(タイは体育着の略か)、S中生はこの赤タイを体育の時間だけでなく、午後の時間、部活時、そして帰宅時と常に着用している。

学校から帰ってもこの赤タイ姿のままで友達と遊びに行くのが常なので、遠くからでもS中生はすぐそれと分かるのである。

「S中生は赤タイを愛していますからね。あははw」

とは周囲の大人たちの弁。S中生は、(朝の登校時を除けば)むしろ制服姿でいることの方が珍しかった。

 

S中は、いろいろと大変だったが、今思えば結構楽しかった。

やはり雰囲気の違うS小とK小が混ざり合っていたのが、面白さの源泉だったのだろう。

最近のネットでの議論を見ていると、各々のトライブ(種族)の棲み分けを目指す「ゲーテッド・コミュニティー」がもてはやされる傾向にある。

たしかに周囲に自分のような人間しかいないゲーテッド・コミュニティーは快適だろう。

だが、カオスであるがゆえに快適ではないが面白かったS中時代のことを考えると、あまりゲーテッドを持ちあげるのも考えものだな、という気にもなってくる。