Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

「叡王戦」立ちあげのウラガワ

ドワンゴ主催のもと、昨日はなばなしく開幕した新棋戦「叡王戦」(えいおうせん)。

これは、ドワンゴが主催するはじめての「公式戦」となります。

今日はこのことが持つ意味について書いてみようと思います。

 

将棋の棋戦は大まかに「公式戦」と「非公式戦」に分けられます。

勝敗数など棋士の公式記録にカウントされるのは、すべてこの「公式戦」での成績です。したがって、どんなに棋戦で勝ちまくったとしても、その棋戦が「非公式戦」であれば、公式記録にはカウントされません。

 

これまでドワンゴが主催してきた、人間とコンピューターとの夢の対決「将棋電王戦」は、それがどんなに社会から大きな注目を集めようとも、「コンピューターとの対局」というその特異な性質から、「非公式戦」として扱われてきました。

しかし、今やドワンゴは電王戦開催の他に七大タイトル戦のネット生中継も行っており、将棋界におけるそのプレゼンスは着実に高まりつつありました。

そのドワンゴがあらたに公式戦を立ち上げることは、将棋関係者の間では長く待望されていたと思われます。

そうしてついに、ドワンゴ主催の公式戦「叡王戦」がスタートしたのです!

 

…ここまで読んで、おそらく多くの人は

「待望されていた公式戦がついに始まったのはいいとして、どうしてドワンゴはそこまでして将棋界にコミットしているんだろう?」

と疑問に思われたかもしれません。

私の考えによれば、棋戦のスポンサーになって将棋界を支えることが「メセナ」(企業が主として資金を提供して文化、芸術活動を支援すること)につながるからです。

新興IT企業であるドワンゴにはどうしても「何をやっているんだかイマイチよく分からない、うさんくさい新興企業」という偏見がつきまといます。

そこでドワンゴとしては、将棋という日本の伝統文化の支援者となることで、企業としての「格」を上げたい、という思惑があるのだと私は考えています。

 

※話はややそれますが、近年ドワンゴと大相撲が良好な関係を築いているのにも、こうした「メセナ」の発想が関係していると考えています。

 

新公式戦「叡王戦」の立ちあげは、このように将棋界だけでなくドワンゴにとっても大きなゲイン(利益)となるものなのです。