Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第13回)

・『東風』

フランス映画界の巨匠ジャン=リュック・ゴダールが他の映画監督らと「ジガ・ヴェルトフ集団」名義で1969年に制作した作品。

毛沢東主義に傾倒していた当時のゴダールらしく、だいたい30秒に1回くらいの頻度でマルクス主義用語が連発されるのには辟易w

タイトルは毛沢東の「東風が西風を圧倒している」という言葉に由来するが、果たして今日、東風(共産主義)は西風(帝国主義)を圧倒しているだろうか。私には「西風が東から吹いている」ようにしか思えないが。 

 

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・『白痴』

言わずと知れたドストエフスキーの同名小説が原作。ただし舞台は現代(昭和20年代)の札幌におきかえらえている。

本作で特筆すべきは、主演・原節子の怖いくらいの存在感。

そう、「怖い」のだ。同じ原節子なのに小津作品のときとはまるで印象が違う。

監督が違うと役者のイメージもこうも変わるものなのか、と驚く。

 

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・『ヤバい経済学』

ベストセラーとなった同名書籍の映画化作品。

本作のテーマは多岐にわたり、その中には日本の大相撲の八百長問題も含まれている―もっとも日本のシーンは、いかにも欧米のインテリが喜びそうな『ロスト・イン・トランスレーション』的オリエンタリズムに満ち満ちていて辟易するがw

本作のハイライトは、90年代の米国で犯罪率が低下した真の理由を探るというチャプター(章)。警備体制の強化など、巷で有力視されている理由を些細なものとしてしりぞけ、本作が提示するのは、まさに「ヤバい」としか言いようがない、驚愕すべき理由だった。

それがいかなるものなのかは、直接ご自分の目で確かめていただきたい。

 

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・『悪魔のいけにえ

人間がまるで家畜同然に殺されてしまう、ホラー映画の代表的作品。

あまりにあっけなく人間が死んでしまうのを見て、多くの観客は不謹慎にも笑ってしまうことだろう。だが、自分のそんな不謹慎な一面に気づかせ、嫌悪感を抱かせるという意味では、本作は(逆説的ながら)実に倫理的な映画であると思う。

まったく余談だが、本作と映画『悪魔のはらわた』が実に紛らわしくて困るw

 

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・『SOMEWHERE』

ロスト・イン・トランスレーション』でおなじみ、ソフィア・コッポラの作品。

華やかだけど空虚な毎日を過ごすハリウッドスターが、ある日、前妻から娘を預かることになった。娘との交流を通じて、主人公の心境に変化が訪れる。

主人公の心境を淡々と、しかし丁寧に描いた佳作。

 

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