Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

将棋について最近考えたこと

最近、将棋(界)について考えてみたことを記事にまとめてみます。

 

先日、本ブログにて「将棋界ではネット(ドワンゴ)が既成メディア(新聞社)を凌駕している」と書きましたが、一口に「既成メディア」と言っても、ドワンゴにわりと好意的なメディアとそうでないものとに分かれます。

 

読売新聞、NHKはわりと好意的。
読売は、かつて自らが新棋戦「竜王戦」を創設して名人戦の権威に立ち向かった経緯があるからか、新規参入者に好意的です。
竜王戦のニコ生中継では、「スポンサー(読売)の強い要望」により、コンピューターソフトによる評価関数が導入されています。
優勝者がソフトと対局する「叡王戦」でも、糸谷哲郎竜王の参戦はいち早く告知されました。
いずれも、読売のコンピューター好きがよく分かるエピソードです。

 

NHKも好意的ですねぇ。
今年2月の「車将棋」も夜のニュースで取り上げましたし、電王戦第5局の際には正午のニュースでいち早く人間側(阿久津八段)の勝利を伝えました。
NHKにとって、ドワンゴは良きコンテンツサプライヤーになっているということなのでしょう。

 

一方、名人戦のスポンサーである毎日朝日は、冷淡。
やはり将棋界で最も伝統ある棋戦「名人戦」の看板を背負っている以上、どうしても保守的になるのでしょうね。

それにしても読売のほうが革新的で、毎日・朝日のほうが保守的というのもまたスゴイ話だな、と思います(^_^;)

 

さらに、王位戦のスポンサーの一つである某地方紙はドワンゴと関係がギクシャクしていることで有名。そのためか王位戦は七大タイトル戦の中で唯一、ニコ生中継が一切されない棋戦となっています。

このように、一口に「ドワンゴvs既成メディア」といっても、その内実は多様だから面白いものです。

 

さて、話題かわって、今度はドワンゴの将棋(界)への(過剰とすら言える)コミットメントについて、あらためて考えてみましょう。
前回は「メセナ」としての側面を指摘しましたが、それだけでしょうか。実はドワンゴ関係者の中に将棋にかなり縁のある人物がいるのではないでしょうか。

 

昨年10月、KADOKAWAとドワンゴを傘下におさめる持株会社「KADOKAWA・DWANGO」が設立されました。
その相談役に就いたのが、角川歴彦氏。
彼はなんと“元奨”なのです。

 

元奨(もとしょう)とは「元奨励会員」の略。
奨励会というのはプロ将棋棋士を養成する機関のことです。
角川氏は少年時代、この奨励会の初等科というところに在籍していたのだそうです。
現在でもアマチュア五段というからかなりの腕前のよう。
こうした将棋との縁から、今年の電王戦ではエグゼクティブ・プロデューサーを務めました。

 

このように、元奨の角川氏がKADOKAWAとドワンゴの統合により将棋界にかかわるようになったのです。
今年からの叡王戦開催にも、彼の意向が反映されていることは想像にかたくない。

 

それにしても元奨が大企業のトップになって将棋界と(奨励会時代とはだいぶ異なる形で)ふたたびかかわるようになるとは…。

将棋界にとって、これはまさに「天佑」(天からの助け)だと私は思っています。