Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第16回)

今回もカウリスマキ監督作品を中心に取り上げます。

 

・『デッドゾーン

瀕死の事故から生還したのをきっかけに、他人の過去や未来を透視できる超能力を身に付けた主人公。しかしその特異な能力ゆえに、主人公は周囲に振り回されることとなる。

それでも自らの能力について「今は神の恵みだと思っている」と語る主人公の姿がすがすがしい。なおこのセリフは原作小説にはないものである。

 

 

・『コントラクト・キラー』

フィンランド映画界の鬼才カウリスマキ監督が今回舞台に選んだのは英国。しかし下流社会の人々を(あたたかく)描く彼のスタンスは全くブレることがない。

主人公は、人生に疲れた男。彼が選んだ道は、なんと殺し屋(コントラクト・キラー)に自分を殺してもらうことだった!

下流社会の人間模様、やたら静的な描写などあいかわらずカウリスマキ節全開だが、主人公の性格が優柔不断で、ややウザいと感じるのが難点か。

 

・『白い花びら』

モノクロ映画が得意のカウリスマキ監督、本作ではなんとサイレントに挑戦している(ただしBGMは流れているので厳密にはサイレントではない)。

田舎育ちで世間知らずなばかりに、つい都会の悪い男にだまされてしまった主人公の妻。彼女を救うべく夫である主人公がたちあがった!

 

 

・『ラヴィ・ド・ボエーム』

パリに住む3人のアーティストの物語。

ラストで唐突に日本語の歌(『雪の降るまちを』)が流れ、我々日本人の観客をあっと言わせる。小津映画はじめ日本文化に造詣のあるカウリスマキ監督らしい。

 

・『トータルバラライカショー』

架空のバンド…だったはずのレニングラードカウボーイズが何と本当にリアル社会でコンサートを開いてしまった! その模様を描いたドキュメンタリー映画。

 

 

・『過去のない男

記憶喪失の男の物語。

サウンドトラックに日本のバンドであるクレイジーケンバンドの楽曲が採用されているほか、主人公が列車の中で寿司と日本酒を楽しむ場面もある。『ラヴィ・ド・ボエーム』同様、カウリスマキ監督が日本通であることがよく分かる作品。

 

・『街のあかり』

カウリスマキ作品でもきっての「負け犬」の物語。他作品と比べても、ほとんど救いがないように見えるのが特徴。だが絶望のどん底にまで堕ちて、はじめて見える「光」があるのだ。

 

 

・『ライアンの娘』

第1次大戦時代のアイルランドを舞台に、英国の青年将校と現地の若き人妻のロマンスを描く。監督は『アラビアのロレンス』であまりにも高名なデヴィッド・リーン

70ミリフィルムで映し出される、アイルランドの青い海、緑豊かな森の、なんと美しいことか!

 

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