Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

『おおかみこどもの雨と雪』について

アニメ映画監督・細田守さんの新作映画『バケモノの子』が本日公開されたのだそうで。

僕の職場のある渋谷でも、駅周辺にてよくこの作品のポスターを見かけます(なんでも渋谷が舞台だからだそうで)。

 

細田作品のうち、『時をかける少女』は文句無しの大傑作でした。が、『サマーウォーズ』はハッキリ言って駄作。『おおかみこどもの雨と雪』は、まぁ駄作ではないけれども「閉じてる」作品だな、と感じました。

「閉じてる」というのは、ハイコンテクスチュアル(high contextual=文脈依存性が高い=分かる奴にしか分からない)だということ。

たとえば『おおかみこども』には宮崎駿もののけ姫』のオマージュシーンがあるのですが、そんなこと言われてもフツーの観客には分からない。

子供たちのピコピコ動くいわゆる「ネコ耳」にしても、いかにもオタクに媚びてるという感じで、一般人にはむしろドン引きされる恐れすらある。

 

とはいえ、全然ダメな作品なのかといえば、決してそういうわけでもないのです。

 

『おおかみこども』のテーマをひとことで表現するなら「男は去り、女は残る」だと思うのです。

作品序盤にて主人公の夫(狼男)が死んでしまうのですが、その描写があまりに淡々としていてあっけなさすぎる、というのでよく批判されます。

でも、僕に言わせれば、あれはあれでいいんです。

男という生き物は(女から見れば)実に理不尽きわまりない理由で、女の前からふと姿を消して「この世界」の向こう側へと行(逝)ってしまう。それでも女はこの世界に留まる。

『おおかみこども』では冒頭における主人公の夫の死の場面で―あるいはラストにおいても―こうしたテーマが反復して描かれます。

それが、『おおかみこども』という作品なのです。

 

さぁ、細田監督の今回の作品『バケモノの子』は一体どんな作品なのでしょう。先行カットを見る限りでは『サマーウォーズ』と『おおかみこども』を足して二で割ったような雰囲気ですが…