Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

日本人の知らない偉大なる日本人・八田與一

先日紹介した台湾映画『KANO ~1931 海の向こうの甲子園~』について、今日は補足させてください。

 

この映画は、当時日本領だった台湾の農業高校「嘉農」野球部が甲子園で活躍するという実話に基づくストーリーですが、もうひとつサブストーリーとして、大沢たかお演じる実在の日本人技師・八田與一(1886‐1942)の活躍が描かれます。

 

八田は、台湾に「嘉南大圳」と呼ばれる大規模な水利設備を築いたことでその名を知られています。

この完成により、台湾の農民たちは長年悩まされてきた干ばつから解放され、台湾の乾燥地帯は肥沃な農地へと生まれ変わったのです!

 

このように多大な功績をなした八田ですが、『KANO~』では彼に関する説明的描写があえて省略されており、また主人公たちの嘉農野球部とは直接の接点もないので、我々日本人の観客にとっては―八田に関する予備知識がないと―イマイチよく分からない、ナゾの人物…という印象になってしまいます。

「え、大沢たかお(八田)って出てきた意味あったの?」

と感じてしまった日本人観客も少なくないことと思います。

 

八田與一は―日本とは対照的に―台湾では知らない者のないほど有名な日本人です。

彼の功績は台湾の教科書でくわしく取り上げられているので、台湾で学校教育を受けた者は全員彼の名を知ることとなるからです。

『KANO~』で彼に関する説明的描写が省かれているのは、観客である台湾人全員が知っていることなので、いまさら説明するまでもないからなのです。

 

今回、八田を演じた大沢たかおは、映画公開後、台湾で行われた記者会見にて、次のように語っています。

 

「台湾人はみな八田與一技師のことを知っていて、学校でも試験に出てくるが、日本人だったら不合格だろう。この映画を通して、より多くの日本人に八田技師のことを知ってもらいたい」

www.taiwanembassy.org

 

彼の言う通りだと思います。

『KANO~』を通じて、もっと多くの日本人に、八田の名とその優れた業績を知ってもらえたら、と思います。