Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第33回)

・『わが愛の譜 滝廉太郎物語』

映画と音楽は、まことに相性が良い。映画館という閉ざされた環境は音響バツグンであるからして、そこにクラシック音楽でも流れようものなら観客は大満足なのである。

というわけでクラシック音楽を題材にした映画は多い。本作もその一つ。明治日本を代表する音楽家・滝廉太郎の生涯を、数々のクラシック音楽と、彼の代表作である『花』、『荒城の月』などを織り交ぜながら描いている。

撮影の木村大作の映像が素晴らしい。とくにドイツでのロケは圧巻。クラシック音楽もあいまって、まるでメルヘンの世界に迷い込んだようだ。

いやぁ。映画って、本当にいいものですねぇ(←水野晴郎風)。

 

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・『息子』

東京で3K労働に従事する息子。ある日、職場にて美女を見かけた彼は思い切って声をかけるも、返事はない。彼女は、ろうあ者だったのだ。

やがて年月が経ち、関係を深めていくふたり。ある日、岩手から息子の父親が上京してきた。息子は岩手の父に彼女を紹介し、岩手からでも彼女とコミュニケートできるよう、ファックスの購入を薦める…

監督は山田洋次。山田監督は「あの戦争」の描き方があまりにサヨク的というか紋切り型すぎるので辟易してしまうが、一方でこういう作品を撮らせたら本当にうまい。本作も素直に感心しちゃいました。

 

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・『時雨の記』

渡哲也演じる妻子持ちの会社員。ある日、吉永小百合演じる華道家の女性と約20年ぶりに再会し、たちまち恋に落ちる。

出会った次の日から鎌倉の彼女の家に押しかける会社員。はては彼女の職場にまで顔を出す。「どこからどうみてもストーカーです本当にありがとうございました」状態だが、渡哲也が演じると不思議と違和感がなくなってしまうのだから、つくづく役者さんというのは偉大だなァ、と思った。最近では堀北真希に猛烈にアピールした山本耕史もそうだったが、イケメンならば何をやっても許されるのである(クソ、爆発しろっ!)

撮影は『我が愛の譜 滝廉太郎物語』と同じく、木村大作。本作でも彼のカメラは輝いている。鎌倉、京都、果てはスペインの風景までが、美しく色鮮やかに描かれる。

主演の吉永小百合が良い。ふつう、女という生き物は歳をとればとるほど劣化していくものだが、吉永小百合は間違いなく、若いころよりも今のほうがイイ女だ。

渡哲也も、ちゃめっ気たっぷりのオトナの男を好演している。渡哲也でなければ「何このキモいオッサン」で終了だったろう。イケメン無罪!

 

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・『麻雀放浪記

時は終戦直後の混乱期。真田広之演じる主人公の青年が賭け麻雀の世界に足を踏み入れ、勝負師として成長していくさまを描く。

80年代の映画でありながら、あえてモノクロで撮影された本作。ワイプも多用され、40年代の雰囲気がよく再現されている。

俳優陣では、真田ももちろんだが、鹿賀丈史がライバルの麻雀師の役を好演している。目がギラギラしていて、まさに勝負師、という感じだ。

とくに気に入ったのがラスト。主人公の師匠である麻雀師がなんと対局中に死亡してしまうが、周りの麻雀師たちは主人公も含めて彼の遺体を自宅の前まで持っていき、ドサッと捨てて、ただちに麻雀をやりに戻っていってしまう。これぞ、勝負師の世界。

 

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