Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第35回)

ここのところずっと日本映画ばかり見てきたので、そろそろ外国映画も見ることにしました。

 

・『髪結いの亭主』

少年時代、肉付きのいい床屋の女主人に一目ぼれした経験のある主人公。中年になった彼は、床屋を営む女にまたもや一目ぼれする。やがて二人は結ばれ、彼らの店には個性豊かな客たちがやってくるようになった。一見風変わりだが幸せな生活。だがそれも長くは続かなかった…

いかにもフランス映画らしい、まどろっこし~いセリフ回しが実に良い。観賞後は「あぁ、ヨーロッパ映画を見たなぁ!」とお腹いっぱいの気分でした。

 

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・『モンタナの風に抱かれて』

乗馬中の事故で友人を失い、自らも深い傷を負った娘。彼女の母は傷ついた娘と愛馬を立ち直らせるべく、馬を癒せるという“horse whisperer”の男性のもとを訪れる(本作の原題がまさに”The Horse Whisperer”)。

それまで仕事第一で家庭を顧みなかったキャリアウーマンの母が、モンタナの大自然のなかで徐々に人間性を取り戻していく。そんな彼女の姿を、本作は尺をたっぷり費やして(上映時間170分!)丁寧に描く。

本作のもう一人(一匹?)の主人公と言ってもいい、馬。主演であり監督も務めるロバート・レッドフォードが、躍動感にあふれる馬の姿を我々観客にたっぷりと見せてくれる。

 

モンタナの風に抱かれて [DVD]

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・『カビリアの夜

主人公・カビリアはつくづく男運のない娼婦。ある時は映画スターとのデートを楽しむも、ただちに破局。またある時は誠実そうな男から結婚を申し込まれるも、実は彼女を殺して金銭を奪うことが目的であることが判明し、これまた破局。

そんな学習能力のないバカ女それでもめげることなく前向きに生きようとする彼女を描いた、フェデリコ・フェリーニ監督の佳作。

カビリアを演じる主演のジュリエッタ・マシーナが良い。正統派ヨーロッパ美人とは程遠い、どこか日本のオバちゃんが髪を染めただけのように見えるところが、カビリアのキャラクターにピッタリはまっている。

 

カビリアの夜 完全版 [DVD]

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・『イル・ポスティーノ』

政治犯として祖国・チリを追われ、イタリアの片田舎での亡命生活を余儀なくされた、世界的に著名な詩人。世界中から寄せられる彼へのファンレターを届けるべく、地元の貧しい青年が臨時の配達員に採用される。無学ながらも懸命に詩人から詩を教わろうとする青年。二人の風変わりな交流が始まった。

詩人は左翼の政治犯だというのでヤ~な予感がしましたが(w)、さいわい本作は(左翼のデモ集会などのシーンはあるものの)政治色が抑えられていたので、安心して見ることができました。

本作の主人公たる詩人パブロ・ネルーダ、なんと実在の人物です。彼がイタリアで過ごした亡命生活にインスパイアされてできたのが本作。配達員の青年などはフィクションです。

 

イル・ポスティーノ [DVD]

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・『クレイマー、クレイマー

 文句を言うクレイマーのことではありません。主人公の親子の名字です。念のため。

これまで仕事第一で家庭を顧みなかった主人公の男(ダスティン・ホフマン)。ある日、ついに妻は出ていき、男手一つで息子を育てる羽目に。かくして子育て奮闘記が始まった。

先ほどご紹介した『モンタナの風に抱かれて』が母と娘の物語だとするなら、こちらは父と息子の物語。それまで仕事人間だった父親が、物語が進むにつれてどんどんマイホームパパ(死語)になっていくところがほほえましい。

そんな父子をストーカーばりに遠くからジーっと見つめる母親役のメリル・ストリープが怖いのを除けば(w)、とても温かい映画でした。