Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第64回)

・『栄光のル・マン

モータースポーツの祭典ル・マン24時間レースに挑むアメリカ人レーサーを描く。

まるでドキュメンタリーかと見紛うばかりの、リアルかつ淡々としたレース描写には驚かされる。ドキュメンタリー映画と劇映画の境目にあるという意味では、以前本ブログでもご紹介した『地上最大のショウ』とも似ているかもしれない。

安全技術が進歩したため、近年でこそ死亡事故は珍しくなったものの、かつてのカーレースは死と隣り合わせのスポーツだった。事故の悲惨さは本作でも実にリアルに描かれている。それでも男たちはレースに挑む。なぜか。そこにレースがあるからだ。

 

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・『フレンジー』

巨匠ヒッチコック監督がひさびさに母国・英国で撮影した作品。というわけで、ロンドンの名所の空撮シーンが延々と続く冒頭からは「いえーい、母国に帰ってきたぞ~!v(^^)」という、監督の喜びの声が伝わってくるようである(w

ヒッチコック監督は、本作製作当時すでに70代と老境に入っていたが、そこはさすが世界の巨匠。ストーリー展開になんの弛みもない。おかげで2時間があっという間でした♪

 

フレンジー [DVD]

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・『がんばれ!ベアーズ

マイナーリーグ上がりの中年野球監督が、万年最下位の少年野球チーム「ベアーズ」を常勝軍団へと作り変えていく物語。

監督の熱血指導のおかげでベアーズはどんどん勝ち進んでいくが、決勝戦、「このまま勝ちだけにこだわっていていいのか」と悩んだ監督は、スポーツが不得意な控えの少年をあえて重要なポジションに起用する。

少年野球は<勝負>であると同時に<教育>でもあるのだと教えてくれる作品。

 

がんばれ!ベアーズ [DVD]

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・『スケアクロウ

喧嘩っ早い男と、ちょっとオツムのアレな男の二人組が全米を旅してまわるロードムービー。まさに「現代アメリカ版・弥次さん喜多さん」といえる物語だ。

オツムのアレな男の役をアル・パチーノが好演。とても『ゴッドファーザー』シリーズでマイケル・コルレオーネを演じたのと同じ役者さんとは信じられません。役者さんって、偉大ね。

タイトルともなっている「スケアクロウ」とは、カカシという意味。ふたりは人間というよりかはむしろカカシとなって、<社会>を外部から俯瞰しているかのようだ。かくしてふたりの「カカシ」の目線から、現代アメリカ社会が浮かび上がってくる。

 

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・『狼たちの午後

ニューヨーク郊外の、とある銀行。そこへある日、銀行強盗が襲いかかった。

が、銀行に肝心のカネはない。おまけにこの強盗、ドジっ子ときているので、人質のはずの銀行職員たちからもすっかりナメられてしまう。

銀行前には警察やマスコミ、さらには野次馬までもが集まり騒然。おまけになんと強盗がアッーであったことまで判明し、ゲイ人権擁護団体が強盗の“激励”に駆けつけるという始末。

というわけで、銀行強盗という犯罪までをも娯楽として消費してしまう現代アメリカ社会の狂騒ぶりを描いた佳作である。おどろくべきことに実話に基づく。

アッーな強盗を演じるのはアル・パチーノ。まさにアッール・パチーノだったわけですな(誰がうまいこと言えと)

 

 

・『ポセイドン・アドベンチャー

名画『タイタニック』から恋愛、社会派の要素を取り除いて、純然たるパニック映画に仕上げたような感じの作品。

地中海にて、豪華客船ポセイドン号が津波と遭遇、あえなく転覆してしまう。乗客たちはリーダー格の牧師の指示のもと脱出を試みる。

津波というのは大洋上ではゆるやかなうねりとして存在する。したがって実際には(少なくとも本作で描かれているような形では)洋上の船舶が津波に呑み込まれることはない。

そんなわけで物理学の観点からはいささか問題アリな作品なのだが、それでも船からの脱出を目指す一連の展開はスリリングで面白かった。誰が死んで誰が生き残るか最後までわからないというのが良い。ゲーム的な面白さがある、と言っては不謹慎だろうか。

本作は1972年公開。2006年にリメイクされたが、そちらはゴールデンラズベリー賞の最低リメイク賞にノミネートされたのだそうである(笑)