Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第69回)

・『イエロー・サブマリン』

みなさんご存じビートルズが主演をつとめた映画。

ビートルズ主演の映画としては他に『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!  ハード・デイズ・ナイト』『ヘルプ!4人はアイドル』などが挙げられるが、本作はアニメ映画なのが特徴だ。

アニメというからには、おそらく当初は子供をメインターゲットに制作されたのだろう。ところが時代がサイケ全盛の60年代なのがマズかった(^_^;)

仕上がったアニメは、キャラデザといい色使いといい、おそろしくサイケデリック。子供が見たら絶対泣くだろ、コレ…。すくなくとも子供時代の僕が見たら確実にトラウマになるレベルw

…冗談抜きで、本作にはむしろ、カルト映画としての凄みを感じる。

日本のアニメ作品のなかで本作に最も近いのは、宮崎駿監督『崖の上のポニョ』だろう。

 

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・『肉体の悪魔』

第一次世界大戦下のフランスを舞台に、10代の青年と年上の女性の無軌道な愛を描いた作品。原作はレイモン・ラディゲで、なんと若干20歳にして本作を書き上げてしまったというのだから、三島由紀夫なみの早熟の天才である。が、残念ながら執筆した年に夭折してしまった。

映画版である本作では、主人公の青年役をジェラール・フィリップが好演している。だがそのジェラールも結局は早死にしてしまった。なんとも因縁じみた話だね。

 

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・『七日間の休暇』

第一次大戦下のロンドン。主人公のおばさん、本当は息子などいやしないのに、新聞でたまたま同姓の兵士をみつけて、周囲に「息子は戦争で立派に戦っている!」と自慢している。ところがある日、その「息子」が本当におばさんの前に現れたから、さぁ大変。

実はこの「息子」、軍隊から七日間の休暇を許されてロンドンに戻ったところ、おばさんが自分のことを息子だと言いふらしているのを聞きつけ、直接問いただすために彼女の前に現れたのだった。

…というわけで、「母と息子」の七日間を描いた作品。主人公のおばさんを演じる個性派女優ベリル・マーサーの樹木希林的な演技が実に良い。

 

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・『バグダッドの盗賊』

2009年に『アバター』が公開されたとき、多くの観客は「これが3Dというものか!」と目を丸くしたものだ。本作『バグダッドの盗賊』を初めて見た当時の観客もまた同じような思いだったろう。

本作は1940年公開のカラー映画。1940年といえば、まだカラー映画の黎明期だ。映画といえばモノクロ作品しか見たことのなかった当時の観客の興奮は想像に余りある。

…とはいえ、21世紀の今日に見返してみるとかなり「ケバい」印象はぬぐえない。もっとも、内容はおとぎ話(かの有名な『千夜一夜物語』)だから、ちょっとケバいくらいの色彩でちょうどいいのかもしれないが。

千夜一夜物語なので、かの有名なランプの精も登場する。が、色黒でガタイが良く、つねに半裸姿のランプの精、どこからどう見てもただのAV男優にしか見えず、思わず苦笑してしまった(^_^;)

 

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・『突然炎のごとく

第一次大戦下のフランス(なんか今回は第一次大戦下の作品が多いな)を舞台に、フランス人青年とオーストリア人青年、そして奔放なフランス人女性の奇妙な三角関係を描いた作品。監督は『大人は判ってくれない』のフランソワ・トリュフォー

とにかく、「ヒロインの女めんどくせぇ」の一言に尽きる作品(^_^;)

こういうめんどくさ~い女のことを、文学の世界ではファム・ファタールと呼んでいる。文学・映画など、芸術の世界で好んで主題として取り上げられてきたこのファム・ファタールであるが、このテの女を単に「メンヘラ女」の一言で片づけるようになった現代日本社会は、それゆえに文学的想像力を枯渇させてしまったように思えてならない…のは僕だけでしょうか(^_^;)

 

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