Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第73回)

・『酒とバラの日々

営業マンが酒の飲みすぎでアル中になり、彼の影響で奥さんまでもがアル中になってしまって、最後はあえなく家庭崩壊に至る、という悲劇を描いた社会派作品。

アル中の旦那の役をジャック・レモンが好演している。

面白いな、と思ったのが、営業マンの旦那が朝から晩まで接待に追われて酒漬けの毎日というストーリーで、「あれ、コレってまんま日本のサラリーマンじゃん」と(^_^;)

日本人と違って米国人はビジネスとプライベートを分ける、ビジネスパートナーと夜遅くまで酒を飲みに行くことはない、と聞いていたので、「あ、こういうのって日本だけじゃなかったんだ」と新鮮に感じたw

タイトルと同名のテーマ曲"Days of Wine and Roses"が良い。

 

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・『さすらい』

内縁の妻から唐突に別れを切り出された男。彼は内縁の妻との間にできた娘とともに北イタリアを放浪し、その途中で様々な女性たちと知り合い、別れていく…。

壮年の男とその娘が旅をするというロードムービー。同じような設定のアメリカ映画『ペーパームーン』を想起させる。だが『ペーパームーン』と異なり、本作では悲劇的な結末が待ち受けている。

北イタリアの荒涼とした風景が男の内面を体現しているかのようだ。ピアノで演奏されるテーマ曲もどこか物悲しげで、実にこの映画にふさわしい。

 

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・『さすらいのカウボーイ』

西部劇をアメリカン・ニューシネマのタッチで描いてみたらこうなったよ、という感じの作品。

西部開拓時代。カウボーイの主人公は同じくカウボーイの友人を連れて、かつての妻のもとに帰ってきた。当初は「今更何しに帰ってきた!」と反発していた妻もやがて夫を受け入れる。友人は(空気を読んで)主人公の家を去ることを決意。主人公は家庭に落ち着いて一件落着か…と思ったのもつかの間、友人が悪党どもによって拉致監禁されてしまう。主人公は妻の猛反対を押し切り、友人の救出に向かう…

…ハイ、どこからどう見ても死亡フラグです本当にありがとうございました

というわけで、妻への愛よりも友人との絆のほうが勝ってしまうという本作。妻も「私といるより彼(友人)といた時間のほうが長いんでしょ」と認めてしまっているほどで、まさしく腐女子大歓喜の映画なのでありました。

アメリカン・ニューシネマらしく、映像表現がとても詩的で綺麗。

 

 

・『エド・ウッド

「史上最低の映画監督」と呼ばれた実在人物エド・ウッドの数奇な生涯を描く。監督ティム・バートン&主演ジョニー・デップという黄金コンビによる作品だ。

 映画監督を志すもなかなか芽が出ない主人公エドは、ある日ひょんなことから俳優ベラ・ルゴシと知り合う。彼はかつてドラキュラ役で一世を風靡したベテラン俳優だった。彼の大ファンだったエドは有頂天、さっそくベラを主演に迎えて映画を撮り始める…。

エド・ウッドベラ・ルゴシ…登場キャラ全員が実在人物という本作。監督としての才能皆無&趣味は女装というイロモノすぎる主人公を、我らがジョニー・デップが好演している。『パイレーツ・オブ・カリビアン』の成功で一躍世界的スターとなったデップだが、それ以前は、その甘いマスクにもかかわらず、一筋縄ではいかない風変わりな役柄を好んで演じるヘンな役者として知られていた。余談だが、デップは映画『夜になるまえに』でも女装ゲイを演じている。女装好きなのだろうか。

本作終盤で、主人公エドが渾身の力を振りしぼって制作する映画『プラン9・フロム・アウタースペース』は、劇中劇ではなくもちろん実在する映像作品だ。といっても「史上最低の映画」という、あんまりな形で知られてしまっている作品なのだが…(^_^;)

『プラン9』については↓下のほうで改めて説明するとしよう。

 

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おまけ(w

・『プラン9・フロム・アウタースペース』

 上で紹介した映画『エド・ウッド』で、主人公エドが渾身の力を振り絞って制作していたのが、本作だ。断じて劇中劇などではない。れっきとした実在映画だ。

…といっても、さすが「史上最低の映画」といわれるだけあって、そのクオリティーたるや、想像を絶する凄まじいものがある(^_^;)

吊るしている糸がときたまチラチラと見えるUFO、一目で張りぼてとわかる墓石、昼のはずなのに唐突に挿入される夜の場面、同じ登場シーンの使い回し、明らかに別人であるドラキュラの代役…

はっきり言って、全編が突っ込みどころ。まともなシーンが一つとして存在しない、稀有な映画である(^_^;)

いまどき、映画学校の生徒さんたちの卒業制作のほうが、比較にならないほどハイクオリティーだろう。ここまでひどすぎるとむしろ、逆の意味で「才能」を感じてしまうから皮肉なものだ。

 

本作は今日ではパブリックドメインとなっているので、youtubeに全編アップロードされており、無料で見ることができます。残念ながら字幕はありませんが、おバカ映画ですから十分楽しめることでしょう。