Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

ふつうに頭いいでしょ―ボビー・オロゴン

ボビー・オロゴンという、ナイジェリア出身(※)のタレントがいる。みなさんもよくご存じかと思う。

一昔前に、テレビで「もす!」などと、わけのわからない日本語を話すおバカタレントとして、わりとよく出演していた。

そんな彼、実はナイジェリアの国立大学を卒業した、れっきとしたエリートでもあるのだ。

※ナイジェリア「出身」であって、ナイジェリア人ではない。07年に日本国籍を取得したので、現在ではナイジェリア系日本人である。

 

僕は気になって、ナイジェリアの大学進学率を調べてみた。こちらのサイトによると、2005年のナイジェリアの(短期大学もふくむ)大学進学率は、10.40%だという。ちなみに同じ年の日本の(短大もふくむ)大学進学率は51.5%であった。さらに言えば、日本で大学進学率が10%台だったのは、昭和30年代のことである。


1973年生まれのボビー・オロゴンが学生だった当時、ナイジェリアの大学進学率はさらに低かったものと思われる。そう考えると、かの国で国立大学を卒業したボビーは、実はめちゃくちゃインテリ、ということになるのだ。

 

すると、「じゃあなんでそんな頭のいい人が、あんなおバカタレントになってんだよ」という疑問がわいてくる。

これは、あまりいい話ではないのだが、たとえばアメリカでは、黒人に対しコミカルな役どころを求める社会的風潮が、どうしてもある。

黒人で大成したコメディアンは多い。エディ・マーフィーなどはその典型だ。反対に、俳優デンゼル・ワシントンはコミカルなイメージが定着しないよう、デビュー当初、そうした役を意図的に断ってきたという。

こうした風潮は、残念ながら―というべきだろう―日本社会にもある。僕が思うに、ボビー・オロゴンという人はとても知的だから、日本ではおバカ黒人というキャラクターに需要がある、ということに気づいてしまったのだろう。そしてメディア上であえてそうしたキャラクターとしてふるまうことで、人気者としての地歩を固めていったのだ。

 

そんなボビー・オロゴン、最近はメディアでの露出も少なくなってしまった。ではどうしているのかというと、なんと投資で儲けているのだそうである。

こちらのサイトによると、なんでもアベノミクスの追い風に乗って大儲けし、千葉に200坪の別荘(!)を購入したのだという。あ、言い忘れていたが、彼はナイジェリアの国立大学の経済学部の卒業生である。

しかし万事が順調というわけにはいかず、2015年8月の世界同時株安の際には「牛40頭分」(約2400万円相当)ほどの経済損失を被ったと告白している。

このコメントがまた実に気が利いている。ふつうに「2400万円」といえばいいところをあえて「牛40頭分」などと表現すれば、日本のマスコミが面白がって報道してくれるだろう、と明らかに計算した上でこういうコメントを出している。日本人のアフリカへのオリエンタリズムをうまい具合に利用しているというわけだ。

つくづく、クレヴァーな人だな、と思う。