Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第82回)

・『恋のエチュード

ベル・エポック期の欧州。フランス人貴族の青年が英国貴族の姉妹ふたりと恋に落ちる。両親に反対され、引きはがされる彼らだったが、想いが変わることはない。だがやがて姉の体は病魔に侵され、妹も最後には青年のもとを去り、ベルギーで平凡な結婚をする…

というわけで、メンドクサイ女を描かせたら右に出る人はいない(w)フランソワ・トリュフォー監督の作品。

英国を舞台とする作品だが、交わされる会話のほとんどはフランス語だ。これは、英国の上流社会ではフランス語が一般教養として広く学ばれていることによる。英国人同士が話をする際には、ちゃんと英語で話している。このように、劇中における言語の使い分けに不自然な点がないという意味で、同じく言語の使い分けに強いこだわりを見せるクエンティン・タランティーノ監督の映画に似ているかな、と思った。

 

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・『上流社会』

映画『フィラデルフィア物語』を、基本的なストーリーはそのままに、ミュージカルに仕立て直した作品。

主演女優のグレース・ケリーは、本作公開後にモナコ大公と結婚、芸能界を引退して本物の王族になってしまいました。まさに「上流社会」ですなっ

 

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・『愛情物語』

夢を追ってNYへと上京してきたピアニストの青年。やがて金持ちの令嬢と知り合い結婚するも、彼女は男児を生んでまもなく急死してしまう。

妻の死という現実を受け入れられない主人公は、その後、息子とは離れて暮らす。やがて第二次大戦が勃発、主人公は志願して従軍する。戦後、帰還した彼はようやく息子と向き合うことを決意。少しずつだが息子と打ち解けてきたその矢先、あろうことか今度は主人公の体が病魔に侵されていることが判明する。主人公は余命いくばくもないことを息子に伝え、この世を去る。

とにかく風景がきれいなのが印象に残った本作。主人公と妻がふたりでNYのセントラルパークを散策するシーンも美しかったし、父と息子でピアノを連弾し、途中で父の姿が消え、涙目の息子ひとりが残されるというラストシーンも実に良かった。

もうひとつ印象的だったのが、従軍した際の主人公のセリフ。「戦場にいると個人的な悩みなど忘れられる。戦争は多くの人にとって悲劇だろうが、自分にとっては救いである」

日教組のセンセイがたが聞いたらなにやら怒り出しそうなセリフだが(w)、僕は真理をついてると思った。

 

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・『さすらい』

 以前、イタリアのアントニオーニ監督の同名映画を取り上げたことがあるが、今回ご紹介するのはドイツのヴィム・ヴェンダース監督の『さすらい』だ。

映写機の修理をしながら、キャンピングカーでドイツ中を回る主人公。ある日、男性が車ごと川に飛び込むのを目撃する。死にきれず川から這い上がる男性。それを見て(なぜか)笑う主人公。彼らの間に奇妙な友情が芽生え、ふたりはキャンピングカーで一緒に旅をすることに。

ヴェンダース監督の映画ではよくあることだが、旅を通じてふたりはさまざまな人々と出会う。ある日突然妻が自殺してしまい途方にくれる男性。あろうことか映写室でオ○ニーにふける技師の男性。

主人公の相棒もまた、いったん旅から離れて印刷業を営む父と再会、自らの信念をつづった一枚だけの「号外」を刷って父に渡し、旅に復帰する。

ああ、こんな話、ありそうだよな、こんな人いそうだよな―そういう気にさせてくれるのは、本作が70年代にしてはめずらしく、あえてモノクロフィルムで撮影されているのと関係しているのかもしれない。

うん、やっぱり、ヴェンダース監督はロードムービーの名手だ。

 

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・『恋人たちの場所』

アルプスにほど近い、イタリア北部。イタリア男がアメリカ女と知り合う。アメリカ女はなにかと享楽的な行動が目立つ。それもそのはず、女の体は病魔に侵され(今日取り上げる映画はこういう展開多いな…)、余命いくばくもない状態なのだ。

やがてそれを知った男は、女と心中する覚悟で、女に車の運転を任せる。男からの愛を感じとった女は、静かに死ぬことを心に決める。

…という韓国ドラマみたいな甘ったる~い世界を、『自転車泥棒』でおなじみイタリア映画界の巨匠ヴィットリオ・デ・シーカ監督が映像化。

主演はフェイ・ダナウェイ。僕はこの女優の顔立ちが個人的にどうも好きになれないのだが(^_^;)、本作はまぁ良かったデス。

 

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