Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

金星から地球を見てみよう

wikipedia英語版天文学関連の記事がわりと面白いので、よく見ることにしている。

たとえば、この"Extraterrestrial skies"(地球外での空)という記事はなかなか興味深い。

Extraterrestrial skies - Wikipedia, the free encyclopedia

 

要は、ほかの天体からは地球(やその天体の衛星など)はどう見えるか、というお話だ。

たとえば、お隣の惑星・金星から見ると、どうか。

金星の表面は濃硫酸の雲などという恐ろしいもので厚く覆われているので、残念ながら地上から星空を臨むことはできない。

だが雲の上まで突き抜けてしまえば、もう邪魔するものはない。そこでは地球はマイナス6.6等(!)という信じられないくらいの明るさで輝いているという。

これについては、若干の解説が必要だろう。古代ギリシアでは全天の星を明るい順に1等星から6等星までランク付けした。望遠鏡が発明されて以降は、肉眼で見られない暗い星にも7等、8等…とランクがつけられた。

また、かつては1等より上のランクは存在しなかったが、こちらにも0等、マイナス1等…と新しいランクがつけられた。0等星は1等星より明るく、マイナス1等星は0等星より明るい。

ランクはさらに細かく、小数で表示されるようにもなった。

で、金星における地球のマイナス6.6等というのはどれくらいの明るさかというと、これはもうおそらく、太陽が照っていなくても地球の明かりだけで金星の観測者の足元にうっすらと影ができるくらいの明るさである(たぶん)

これだけでもすごいのに、地球の場合、そのとなりに必ず月がある。

上の記事によると、金星では月は地球のとなりにマイナス2.7等の星として輝いているという。このマイナス2.7等というのも相当な明るさで、もし単体でこれだけ明るい星があったらかなり目立つはずだ。あいにく月の場合、となりにマイナス6.6等などというバケモノみたいな星があるせいで、だいぶ霞んでしまうだろうが。

 

もうひとつのお隣の惑星・火星から見ると、どうだろうか。

火星から見ると地球は内惑星であるため、いわゆる「宵の明星」、「明けの明星」として地球が輝いているのが見える。明るさはマイナス2.5等というから金星での明るさと比べると暗いが、それでも十分に目立つ存在だ。

こちらでもやはり月がとなりにあるのが見えるのだそうで、月は0.9等であるという(これまた明るい)

 

上の記事に記述はないが、火星では、地球の日面通過という天文現象も見られる。火星から見て、地球と月が一緒に太陽の前を横切るという現象で、次は2084年に起こるという。そのころまでには人類は火星に到達しているだろうから、火星の入植者らによる観測が期待されている。

そのころ、僕は100歳。うーん、そのときまで頑張って長生きしますね(^_^;)

地球の日面通過 (火星) - Wikipedia

 

ここまで見てきてひとつ興味深いのは、他の惑星から地球を観測しようとすると、必ず月もセットで見ることができる、ということだ。それも肉眼で。

地球と月は、このように切っても切り離せない関係にある。科学者の中には、地球ー月系を惑星と衛星の関係ではなく二重惑星として捉え直そうと言う人もいる(たとえばSF作家のアイザック・アシモフなど)

いずれにしても、月は地球のかけがえのない隣人なのだ。

 

やや話はそれるが、「地球の周りを月が回っている」という事実を僕たちは当たり前のように受け止めている。が、実は当たり前でもなんでもない。

月は、太陽系の衛星の中では5番目に大きい。5番目というと「なんだ、大したことないじゃん」と思われるかもしれないが、現時点で太陽系の衛星は150近く発見されており、その中で5番目だというのだから、要はめちゃくちゃデカイのである。

母惑星と比べてこれほど巨大な衛星が回っているというのは、ほかに例がない。「(小さい)地球の周りを(大きい)月が回っている」というのは実は大変に奇妙な現象で、そのため多くの天文学者たちが頭を悩ませてきた。悩んで悩んで、ようやくジャイアント・インパクト説という今日の定説に至ったのである。

 

話を金星の空に戻す。将来、惑星間旅行が実現したら、ただちに金星に行って、そこで輝くマイナス6.6等の地球の姿をぜひ見てみたいものだ。

…ハァ、長生きしなくちゃ…

 

P.S.wikipedia日本語版は、まぁ英語版と比べるとアレだけど(w)、この記事↓は例外的に中身が充実してて面白かった。ぜひご一読ください。

金星の日面通過 - Wikipedia