Furusawa Keisuke's blog

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羽生九段

人間の将棋棋士とコンピューターソフトとが対局する夢の舞台「将棋電王戦」が、このたび終幕した。

今回対決したのは、関西の中堅(イケメン)棋士山崎隆之八段と、コンピューターソフト「PONANZA」(ポナンザ)。

個性的な指しまわしが魅力の山崎八段だったが、電王戦全2局ともPONANZAに敗北。昨年の団体戦形式での電王戦では見事勝ち越しを決めた人類も、今年はいいところなく敗北を喫してしまった。

で、さっそく来年の電王戦挑戦者を決める、ドワンゴ主催の棋戦「叡王戦」(えいおうせん)が今年も始まった。

エントリー制(志願制)を採用しているこの叡王戦、なんと、昨年は辞退した羽生さん(はにゅうさんじゃないよ)が今年は参加するということで、将棋ファンの間ではずいぶんと話題になっている。

 

羽生善治名人、勝てばコンピュータと対戦する「叡王戦」に出場決定 : ギズモード・ジャパン

 

さて、ここで話題になっているのが、羽生さんの肩書。叡王戦公式HPを確認してもらえるとわかるが、羽生さんは「羽生善治九段」として紹介されている。

これって、実はすごいことなのだ。

羽生さんは91年に七大タイトルのひとつ「棋王」を獲得して以来、つねにタイトルを保持しつづけている。

将棋棋士は基本的に、名前に段位をつけて呼ばれるが、タイトルホルダーの場合は段位よりタイトルが優先される。

ということはどういうことか。

羽生さんははじめてタイトルを獲得して以降、段位で呼ばれたことが一度もないのだ。羽生さんが段位で呼ばれたのは、若手時代の「羽生六段」が最後である。

ところが叡王戦では、出場棋士はタイトルの有無にかかわらず、全員が段位で呼ばれる決まりとなっている。

今回、羽生さんが叡王戦参加を決めたことで、はじめて公式で「羽生九段」と呼ばれることとなった。そのことに、将棋ファンたちは興奮しているというわけなのだ。

 

叡王戦では、どうしてタイトルホルダーも段位で呼ばれるのだろうか。

詳しい理由は明らかにされていないが、やはり他の棋戦のスポンサー(新聞社)への配慮からだろう。

叡王戦で優勝した棋士は、翌年の電王戦でコンピューターソフトと対決しなければならない。ここで、タイトルホルダーがコンピューターに敗北してしまったら、そのタイトルの持っているブランド力に瑕(きず)がつきかねない。

タイトルホルダーも他の棋士たちと同様に段位で呼ばれるというのであれば、かりに彼がコンピューターに負けたとしても、ブランド力へのダメージは最小限に食い止められる、というわけだ。

 

そんなこんなで、晴れて将棋界に「羽生九段」が誕生することとなった。

はたして羽生九段は優勝をおさめ、来年の電王戦挑戦者となることができるのだろうか。今から楽しみだ。

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