Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第85回)

・『昨日・今日・明日』

イタリアのヴィットリオ・デ・シーカ監督によるオムニバス形式のコメディ映画。主演はソフィア・ローレンマルチェロ・マストロヤンニという黄金コンビだ。

一話目は、下町で闇タバコを売りさばく女が、妊娠中は逮捕されないという特例を利用してつねに妊娠しつづけるというお話。二話目は金持ち女とそのヒモのような男がドライブに出かけるお話。三話目は、神学生の童貞クンがお隣の商売女に惚れてしまうというお話。

いずれも、イタリアの庶民の喜怒哀楽がコミカルに描き出されている。ネオ・リアリスモの旗手として登場したデ・シーカ監督の人々を見る目は、あくまで暖かくて、優しい。

 

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・『魅せられて』

ラストエンペラー』でおなじみ、ベルナルド・ベルトルッチ監督作品。

米国人少女がイタリアへとやってきた。彼女の母親は自殺しており、このたびのイタリア訪問には、自らの出生の秘密と父親を捜すという側面があった。彼女は、母の知り合いだったという芸術家の邸でひと夏を過ごすことになる。

人目をはばからず男も女もスッポンポンになるところは、さすがヨーロッパという感じ(笑)。映像も、実に美しい。

 

 

・『ああ結婚』

監督ヴィットリオ・デ・シーカ、主演ソフィア・ローレンマルチェロ・マストロヤンニという顔ぶれはもはや、イタリア映画におけるゴールデントリオと言っていい。

本作も『昨日・今日・明日』と同様、コメディタッチの作品。結婚詐欺まがいの女とそれに振り回される男の物語だ。

ソフィア・ローレンは気の強い女を演じさせたら実にうまいし、マストロヤンニも(二枚目のわりには)頼りない男を演じさせたら、うまいのなんの。なにより彼らをたくみに捌けるデ・シーカ監督の手腕が光る。

 

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・『私のように美しい娘』

めんどくさ~い女を描かせたら右に出る者はいない(笑)、フランソワ・トリュフォー監督作品。

社会学者の男が殺人罪で収監されている女にインタビュー取材を敢行する。やがて取材を通じて、殺人事件が実は冤罪であったことが判明、女は釈放される。ところが女は出所早々さっそく次の事件を引き起こし、なんと社会学者の男にその嫌疑がかかってしまい…

というわけでサイコパスっぽい女が主人公の本作。他のトリュフォー作品と比べるとコメディ色の強い映画で楽しかったですw

 

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・『私の中のもうひとりの私』

ウディ・アレン監督作品。ロマンチック・ラブコメディに定評のあるアレン監督だけど、本作はわりとシリアスな作風。

NYの大学で哲学を教えるインテリ女性の主人公。これまでの半生を十分合格点だと振り返る彼女だが、お隣の精神科医の部屋から洩れてくる患者のモノローグを聞いているうちに、本当に自分の人生はこれでよかったのかと振り返りはじめる。

やがて、主人公を慕っていると思われていた夫の連れ子が、実は主人公の上から目線に少なからず反感を抱いていたことが明らかになるなど、主人公にとってショッキングな出来事が続いていく。

「自分のこれまでの半生は、本当にいいものだったのか。それとも…」と、主人公にも、観客にも、問いかけてくる本作。あなたはどうだろうか。

僕はというと…鑑賞前は全然ダメダメだと思っていたけど、本作を観ているうちに、「…あれ? 俺の人生、まんざらでもないんじゃね?」と思い直すようになったw