Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第87回)

・『紳士は金髪がお好き

日本人にはなかなかピンとこない話だが、アメリカには「金髪女は愛嬌があるけどオツムが残念、茶髪女は知的だけど無愛想」という、わけのわからないステレオタイプ的な見方が根強く存在する。

本作では、まさにその通りの金髪女と茶髪女のふたりが主人公だ。金髪女役に我らがマリリン・モンロー(!)、茶髪女役にジェーン・ラッセルを迎えてのコメディ映画と相成った。

本作において、マリリンは金(を貢いでくれる男)に目がない軽薄な金髪女を演じている。これは本作にかぎらず、セックスシンボルとしての彼女につねにつきまとったパブリックイメージでもある。

だが、そうした世間の抱くマリリン像と実際のマリリンの人となりとの間には、大きなギャップがあった。こうしたギャップが、後の突然の死まで彼女を悩ませただろうことは、想像に難くない。

 

紳士は金髪がお好き [DVD]

紳士は金髪がお好き [DVD]

 

 

・『さらば友よ』

アルジェリア戦争から帰還した元軍医(アラン・ドロン)と「イェー!」が口癖のアメリカ軍人がタッグを組んで金庫破りを試みるも、肝心の金庫の中身は空っぽ。彼らは元はといえばナゾの女にそそのかされるかたちで金庫破りに挑んだのだが、すべてはその女の狂言だったのだ。さぁどうなるアラン・ドロン

ラスト、逮捕されたアメリカ軍人のたばこにアランは火をつけてあげる。アメリカ軍人が「イェー!」と叫ぶと、普段は二枚目のアランも表情を崩して「イェー!」と答える。

ふたりの友情が男臭くて、いい映画だったぜ。イェー!

 

さらば友よ [DVD]

さらば友よ [DVD]

 

 

・『恋愛日記』

どうやら、男の女に対する関心はだんだんと下にさがっていくものらしい。

僕の場合、子供のころは「女は顔っしょ!」だったが、思春期のころから「胸イイよね!」になって、大人になったらさらに関心対象がさがって「脚イイよな~」と思うようになった。(←なんの話だ)

…そう、大人のオンナのアピールポイントは、脚。本作はまさに脚フェチの男の物語だ。監督はフランソワ・トリュフォー

女の脚にあまりに耽溺しすぎたがゆえに、大の女たらしとなってしまった主人公の男。その病的なまでの脚フェチぶりがついには命取りになってしまう、という結末が皮肉がきいていて面白い。

ラスト、死んだ主人公の葬式にそれまで関係を持った愛人たちがズラリと集結するところがいかにもフランス、という感じ。かのミッテラン元仏大統領の葬儀の際にも、家族に交じって愛人たちがズラリと列席したという。さすがフランス。

 

恋愛日記 [DVD]

恋愛日記 [DVD]

 

 

・『バス停留所

永遠のセックスシンボル、マリリン・モンロー主演作。

都会から故郷へと帰る粗暴そのもののカウボーイ青年と、水商売から足を洗って新天地ハリウッドに行こうとする女(マリリン)が長距離バスで鉢合わせ。カウボーイはマリリンに一目ぼれし、熱烈に求愛するが、そのあまりの強引ぶり(投げ縄でマリリンを捕まえる!)に辟易としたマリリンは逃げまくる。

という内容のお話で、カウボーイのあまりの粗暴ぶりにマリリンのみならず観ているこっちまで辟易するが、そんなカウボーイが終盤、運転士とのガチ殴り合いに負けたことで挫折を経験しー精神分析風に言えばファルスを去勢されーシュンとなって悔悛、見直したマリリンは最終的に彼とくっついてめでたく大団円。

…というお話なのだが、たかだかケンカに負けてシュンとなった程度で男を見直してくっついてしまうという展開が、ハッキリ言って理解不能。マッチョ崇拝の根強いアメリカだからこその、(マッチョ)男に甘いご都合主義脚本だと感じてしまう。

前述のとおり、セックスシンボルとしてのマリリンのイメージと、実際のマリリンの人となりとの間には、大きなギャップがあった。なるほど、こういう男に都合のいい女ばかり演じていたら、そりゃ疲れただろうなぁ。

 

 

・『死刑台のエレベーター

会社社長の妻と不倫関係にある主人公。夫である社長を自殺にみせかけて殺害することに成功した彼は、そのまま現場を立ち去り、ここに完全犯罪が成立する…はずだった。証拠隠滅のため現場に戻ろうとした彼がエレベーターのなかに閉じ込められてしまうまでは!

というわけで、エレベーターが止まってしまったばっかりに、運命の歯車が狂いまくってとんでもない方向にいっちゃったよ、というお話。

監督はルイ・マル。本作制作当時はまだ25歳(!)だったというからおどろきだ。『市民ケーン』を撮ったときのオーソン・ウェルズも同年齢(25歳)だったわけで、名画を撮るのに年齢など関係ないのだということをつくづく再認識させられる。

1時間半と比較的短めの本作。展開にまったく弛みがなく、いやぁ、久しぶりにサスペンス映画を楽しめたなァ、という感じデス。

 

死刑台のエレベーター ブルーレイ [Blu-ray]

死刑台のエレベーター ブルーレイ [Blu-ray]