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Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第89回)

・『黒いオルフェ

ギリシャ神話のオルフェウスの物語は、今も欧米では根強い人気があるようだ。

以前、本ブログで紹介したのはジャン・コクトー監督の『オルフェ』だが、今回ご紹介するのは、(奇しくも今年オリンピックが開催される)リオデジャネイロを舞台とした『黒いオルフェ』だ。

元のギリシャ神話のストーリーはほぼそのままに、カーニバルまっただ中のリオデジャネイロへと舞台を移して、オルフェウスの物語が紡がれる。

途中から死神という<非日常>が顔をのぞかせるが、そもそもカーニバルという<非日常>でのお話だから、とくに違和感を抱くこともなく、スムーズに物語に没入できる。

ジャン・コクトー版『オルフェ』よりも、個人的にはこちらのほうが気に入った。

 

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・『春にして君を想う』

北欧の島国アイスランドは、あいにく日本人にはほとんどなじみがない国だが、今回ご紹介する『春にして君を想う』は、そのアイスランドの映画。

長年営んだ農場を手放して首都レイキャビクへとやってきた老人。しかし息子や孫たちとの同居生活はうまくいかず、単身、老人ホームに入居する。そこで幼馴染の老女と出会い、彼女とともに老人ホームを脱走(!)、ふたりでアイスランド中を旅してまわる。

…というわけで、基本的には老人同士のロマンスを描いた映画なのだが、単にそれだけにとどまらない。ファンタジックな場面もあり、とりわけ主人公の老人をキリストになぞらえるラストには圧倒させられた。

アイスランドの、荒涼としているけれどもなぜか人を惹きつける風景が印象的。これは、アイスランドでしか撮れない映画だろう。

 

 

・『クイック&デッド

僕は西部劇にはあまり興味がないのだが、たまには西部劇を見るのもいい。

荒涼とした西部の田舎町を舞台に、女性ガンマン(ガンウーマンか)が命がけの早撃ち大会にエントリー、町の横暴な権力者に戦いを挑む。監督はサム・ライミ

今やすっかり男臭~い個性派俳優となってしまったレオナルド・ディカプリオが、まだアイドル然とした若手時代の初々しい姿を見せてくれて、思わずニンマリ。

ストーリーの大筋は、女性戦士が家父長的な男性権力者を打倒するというもので、僕は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を思い出しながら本作を観ていた。

 

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・『カリートの道

NYを舞台に、元麻薬王の更生と破滅の物語を描く。

主演アル・パチーノ 監督ブライアン・デ・パルマ

↑ほら見てよこの顔ぶれ。つまらないはずがないじゃないか(w

 

 

・『ヒマラヤ杉に降る雪』

先の大戦では、アメリカ国内において日系アメリカ人が「適性外国人」として強制収容所に入れられる、という悲劇が起こった。本作は、そんな暗い史実に焦点を当てた社会派映画。

日本からは工藤夕貴日系人女性の役で出演しているが、個人的に推したいのはやはり、日系人の弁護を担当する白人弁護士役のマックス・フォン・シドーの存在感。いうまでもなく、巨匠イングマール・ベルイマン監督の作品でたびたび主演を務めてきた、北欧の名優である。

舞台は西海岸のワシントン州。僕も行ったことがあるからわかるが、ここの森は杉が多く、風景がどことなく日本と似ている。日系人たちもこのワシントン州の杉の森を見て祖国の風景に思いをはせたことだろう。