Furusawa Keisuke's blog

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極右化する世界

イギリスが国民投票EU離脱を決定した。衝撃が世界に広がっている。

 

www3.nhk.or.jp

 

この衝撃的な結果を受けて、世界経済は早くも大混乱に陥っている。我が国では急速に円高が進み、その悪影響が懸念されている。

経済だけではない。イギリスのEU離脱は国際政治においても激震をもたらしている。

今回の国民投票EU残留派が離脱派を上回ったスコットランドでは、独立の賛否を問う住民投票をふたたび実施せよ、と求める声が強まっている。イングランドと心中するのはまっぴらご免、というわけだ。

かりにスコットランドを失えば、イギリスは安全保障面で大打撃をこうむることになる。

スコットランドには、核弾頭を搭載する原子力潜水艦の基地があり、ここを失えばイギリスは核戦力を維持できなくなる可能性がある。核大国でなくなれば、イギリスの国際的影響力も低下すると考えられるのだ。

スコットランド独立によって、同じく独立を志向しているヨーロッパの他の地域ーたとえばスペインのカタルーニャ地方などでも独立運動が激化することだろう。

ヨーロッパは、分裂の時代を迎えることになる。

 

今回の国民投票におけるEU離脱派のなかには、いわゆる「極右」の人たちが多く含まれていた。彼らは移民・難民の受け入れに反対し、グローバル資本主義にも断固否を唱える。

これは、アメリカ大統領選でトランプ候補を支持している人々にも共通することだ。トランプ支持者は、よってアメリカ版極右と考えることができる。

極右は、大西洋の両側で着実に影響力を増しつつある。フランスでは極右政党・国民戦線が支持層を拡大しており、その党首マリーヌ・ルペン(女性)は大統領に当選する可能性もありうる。

 

思うに、これまで(リベラルな)エスタブリッシュメント層は、こうした極右とその支持者たちのことを、あまりに過小評価し続けてきた。どうせあんなレイシスト(人種差別主義者)どもに社会を変えられる力などないと、はなから決めつけていたふしがある。

たしかに彼らの言動にレイシズムが見られるのは事実だし、その点は批判されてしかるるべきだろう。

だが一方で、彼らの反グローバリズムの主張や、多文化主義への批判それ自体については、もっと耳を傾けるべきだったのではないか。たんに移民受け入れに反対しただけで「このレイシストめ!」と決めつけたエスタブリッシュメントたちの側にも、反省すべき点はあるのではないか。

 

イギリスという大国を失ったことで、EUは岐路に立たされている。イギリス自身もまた岐路に立たされている。中東ではあいかわらずIS(いわゆる「イスラム国」)が跋扈し、アジア・太平洋地域では中国の海洋進出をめぐって南シナ海がかなりきな臭くなってきた。

日本はこの荒波を乗り越えられるか。

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