Furusawa Keisuke's blog

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佐々井秀嶺さんの講演会に行ってきた

今日は、インドで活躍している仏僧・佐々井秀嶺さんの講演を聞きに、三鷹まで行ってきた。

 

佐々井秀嶺さんは、81歳。これまでインドで仏教の布教に努めてきた。

「え? インドって仏教発祥の地なのにわざわざインドで仏教の布教?」と疑問に思われる方もいるかもしれない。

実は、現在のインドはヒンドゥー教の国であり、仏教はすっかりすたれてしまった。しかし20世紀になってアンベードカルという優れた政治家・思想家が登場し、仏教復興運動を開始した。佐々井さんはアンベードガルのいわば後継者として、仏教の復興に尽力してきたのだ。

彼らの活動のおかげで、今日ではインド全体で1億人もの仏教徒が存在するという。1億人といえば日本の人口にほぼ匹敵する。仏教はその発祥の地で見事復活を遂げたのだ。

 

実は佐々井さんの講演を聞きに行ったのは、今回が初めてではない。彼が09年に来日した際、東京の護国寺にて講演会が開かれるというので、僕は友人たちとともに聞きに行ったのだ。

あの時の講演は、本当にすごかった。

マイクを使っていないはずなのに、ものすごい大音量。会場である護国寺の講堂は満員御礼だったため僕はやむなく外で聞いていたのだが、講堂の外にも彼の肉声がガンガン響いてくる。

「ああ、なんだか、龍のような人だな」、と僕は思った。世の中にはこんな人がいるのか、とただただ驚いた。

 

で、今回7年ぶりに佐々井さんの肉声を聞く機会に恵まれた、というわけだ。

佐々井さんは田中角栄的な)結構なダミ声なので、正直、かなり聞き取りづらい。でも彼がインドにおける仏教の布教について熱心に語っているのだ、ということはよく分かった。

とても残念なことには、09年の時と比べて、佐々井さんはだいぶ肉体的に衰えてしまっていた。今回はマイクを使っていたが、それでも09年の時より声が小さかった。09年の時は立ったまま講演していたが、今回はずっと椅子に座りながら講演していた。

もっとも、佐々井さんは14年に大病を患い、一時は生死の境をさまよったそうなので、その点も大きいのかもしれない。09年のあの情熱的な講演をよく記憶している僕にとっては、これは残念なことだった。

 

余談ながら。佐々井さんは若いころからずっと情熱的な人だったのだろうとばかり思っていたのだが、案外そうでもなかったらしい。太宰治が好きで、若いころには自殺未遂を3回(!)もしたのだとか。

「…あ、そうか、それで会場が三鷹だったのか!」と思った。実をいうと、今回講演が行われた建物は、太宰の墓のある寺院のすぐ隣にあるのだ。(ただの偶然かもしれないけど…)

講演が終わったあと、僕は隣にある寺院に寄り、太宰の墓参りをしてから帰途についたのだった。