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Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

生前退位はシステムエンジニアを救う

天皇陛下の生前退位の意向が電撃的に示されてから、丸一日。

twitterはじめネット上では「次の年号元号は?」との話題で持ちきりだ。

 

近代以降、この国では一世一元の制が採用されている。

この制度のもとでは、元号天皇の治世と一対一で対応する。崩御か退位によって天皇が失われれば、したがって元号も変わるというわけだ。

元号の変更―すなわち改元は、当然この国の社会に大きな混乱をもたらす。

 

僕は今、データ入力関連の仕事をしている。

守秘義務があるためその内容をここで詳しく述べることは残念ながらできないのだが、この国ではまだまだ、企業のデータベースは西暦でなく和暦元号で運用されているケースが多い。

改元によって、データベースを扱う情報産業は、猫の手も借りたいほどの大忙しとなる。「平成○○年」の部分をすべて新しい元号に変更しなければいけないのだから、当然だ。

そしてさらに厄介なことには、改元の日はいつ訪れるか分からない。昭和天皇ご危篤の折には、マスコミ関係者の間で「“Xデー”はいつか」というのが話題になったという。いうまでもなく、“昭和最後の日”のことだ。

 

さて、天皇陛下が生前退位されると、どうなるか。

昭和天皇のときとの一番の違いは、平成最後の日がいつか、前もって知ることができる、ということだ。

天皇陛下が「私は○○年○○月○○日をもって退位いたします」と宣言してしまえば、平成が終わる日、新元号が始まる日がハッキリする。

平成最後の日があらかじめ確定されていれば、そのときまでにデータベースを変更すればよい。もちろん手間がかかること自体に変わりはないが、“Xデー”がいつやって来るのか分からない、というのに比べれば、事前に作業ができるぶん大助かりである。

つまり、生前退位によって、改元にともなう社会的混乱を低減することができる。これはデカい。

情報産業に携わる人間たちは当然、天皇陛下に感謝することだろう。まさに大英断だ。

 

…僕が思うに、国民に対してあれほどまでに心配りのできる天皇陛下のことだから、ここまで考えて生前退位を決断されたのではないだろうか。

だとしたら、天皇陛下は本当に尊敬に値するお方だ。