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Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第105回)

・『フラッシュ・ゴードン

20世紀英国を代表するロックバンドのひとつ、QUEENが音楽を担当していることであまりにも有名すぎるSF映画。

本作を見たことがないという人でも、「フラッシュ!アァ~♪」という主題歌なら、一度ならず何度でも聞いたことがあるんじゃないかな。

お話の筋自体はわりと単純で、地球の破壊をもくろむ悪の皇帝から地球を守るため、アメフトのスター選手である主人公が単身、皇帝軍に立ち向かうという内容。

1930年代から連載が始まった同名コミックが原作というだけあって、1980年に公開された映画にしてはかなり古典的な印象を受けるが(『スター・ウォーズ エピソード4』よりも後です)、QUEENの主題歌や悪の皇帝役のマックス・フォン・シドーがかっこよかったので、個人的にはおおいに満足なのでした( ^ω^)♪

…もっとも、悪の皇帝・ミンが、吊り上がった目、びょーんと伸びた口ひげ…といかにも欧米人の思い浮かべるステレオタイプの東洋人~といった感じでーそもそもミン(Ming)って名前からして明らかに中国系だしねーその点は辟易してしまった(;^ω^)

 

 

・『Wの悲劇』

薬師丸ひろ子主演の青春映画(だと思う。少なくともミステリーではない)

舞台女優を夢見る、劇団研究生の主人公。だがなかなか芽が出ない。新しい劇の主役選考オーディションにも落選し、端役にまわされてしまった彼女だが、幸運は思いがけぬかたちでやってきた。

出演するベテラン女優三田佳子から「パトロンの男が腹上死(!)してしまった。このままではスキャンダルになるので、身代わりになってほしい。そのかわり次の公演から、あなたを主役に抜擢させるよう劇団に圧力をかける」と持ちかけられたのだ。それを呑み、記者会見の洗礼も受けた主人公は、約束どおり次の公演から主役に抜擢され…

…とまぁこういう内容で、要するに『イヴの総て』的なお話なのだが、『イヴの総て』ほどにはドロドロしておらず、「薬師丸の青春映画」という性格が強くなっている。

とはいえ、本作で圧倒的な存在感を見せつけるのはやっぱり三田佳子のほうで、なんというか「格が違うよ!」という感じ。あぁ、こりゃあ三田佳子の勝ちだな、と思った次第…(;^_^A

余談ながら。今年亡くなった演出家の蜷川幸雄が、本作でも演出家の役で出演している。

 

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・『本日休診』

休診日だというのに、主人公の町医者の先生のもとには今日も、指をつめるので麻酔をしてほしいというヤクザの青年から、刺青を除去してほしいという若い学生まで、いろいろな人々が駆け込んでくる。

極め付きのキャラが三國連太郎演じる青年で、もう戦後だというのに、いまだに自分は帝国軍人として戦場にいるという妄想に取りつかれており、周囲の人々をも旧軍兵士として扱う。周囲の人々もしかたなく彼の妄想に付き合ってあげている。

狂人ないし知能障害者を中心に、彼を取り巻く人々の、貧しいけれども人情味のある生活を温かいタッチで描いた作品ということで、僕は黒澤明どですかでん』を思い出しながら本作を見ていた。

 

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・『ハリーの災難』

紅葉が美しい米国東部の森林に、死体が転がっていた。発見した村人たちは誰しもが「もしや自分が殺したのではないか…」と心当たりがあるご様子。彼らは自らの保身のため、その死体を埋めたり掘り返したり、また埋めたりを繰り返す…

…という内容のブラック・コメディ映画で、監督は言わずと知れた巨匠ヒッチコック

本作の真に恐ろしいところは、現に人が死んでるというのに皆、自らの保身のことばかり考えて誰も死者を悼もうとしないことで、僕はこれこそが本当の意味でのホラー映画と言えるのでは、と思った。

 

 

・『股旅』

小津・黒澤に続く日本映画界の巨匠・市川崑がメガホンを取った本作は、間違いなく東映任侠映画へのアンチテーゼだ。

主人公は江戸後期の3人の侠客。だが全員、そろいもそろってチャンバラがダサい! 東映映画でおなじみの、あの様式化された美しいチャンバラは、本作ではまったく見ることができない。

だが、本当の侠客って、むしろこんな感じの人々だったのでは。 ―そう、カッコいい東映のチャンバラのほうこそが、美しいがゆえにフェイクだったのである。

なお、本作公開と同じ年(1973年)、皮肉にも当の東映の側から、従来の任侠映画路線とは一線を画する、新しいタイプのヤクザ映画が登場した。

菅原文太主演『仁義なき戦い』である。

 

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