Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第114回)

・『邂逅(めぐりあい)』

アメリカへと向かう船のなかで出会った男女。

ふたりは、アメリカに着いたら7月1日にNYのエンパイアステートビルでまた会おうねと約束するものの、運悪く当日に女が交通事故に遭ってしまい、すれ違いに終わってしまう…

というわけで、男女が逢えそうで逢えないという、日本映画『君の名は(アニメのほうじゃないよ。1954年公開の実写映画ね)みたいなお話でした。

男の職業は、画家。男は船の上で女に「僕は働いたことがないんだ」とまさかのニート宣言。当然、画業だけで食っていくのは難しく、「向こう(アメリカ)についたら最初の6カ月間はなんとか頑張って働くよ」と、まるで「明日からハロワに通うよ」宣言をするニート状態だ。

さぁ、ニート…じゃなかった、画家の男は無事女と再会できるのか。結末は実際に見て確かめてね。

 

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・『老人と海

「映像化は困難」と言われた、ヘミングウェーの小説『老人と海』の映画化作品。

お話は単純明快。漁師のじいちゃんが悪戦苦闘の末、ついに巨大なメカジキを仕留めるというもので、それ以外のストーリーは本当にない。全編を通じて老人が海の上を旅するシーンばかりで、状況説明や内面描写はもっぱらナレーションによってなされる。

ひとりで海を旅するじいちゃんは孤独かというと、そうでもない。星が彼の友達であり、海も彼の友達だ(ただしときどき敵にもなる)。そして魚も…

じいちゃんはなんとかして巨大なメカジキを仕留めようとするのだが、追っているうちにどうやら情が移ってしまったようで、仕留めたメカジキを見て「兄弟分を殺してしまった…」とプチ後悔である。

「え、兄弟分だと思うんなら、なんで殺しちゃうの? 兄弟ならそのまま放してやればよかったじゃーん」と僕などは思ってしまうのだが、どうやら僕には「海の男」の心情は理解できないようだ。ま、理解できなくてもべつに困んないけど。

余談ながら。本作はキューバの首都ハバナで一部ロケ撮影が行われたのだそうな。本作公開当時(1958年)キューバはまだ社会主義革命がおこる直前だったのデス。

 

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・『ママの想い出』

20世紀初頭のサンフランシスコ。そこに暮らす、貧しいけれども仲の良い一家。

そんな一家の物語を、成長し作家となった娘の回想という形で描いた、ほのぼのとした良作がこの『ママの想い出』だ。

作中、なにか重大な事件が起きるというわけでもなく、一家の日常と娘の成長とが温かいタッチで描かれていく。

なんとなーく、日本の小津安二郎さんの作品と雰囲気が似ているかな、と思った。

 

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・『四十二番街』

タイトルの「四十二番街」とは、NY・マンハッタンの劇場街"42nd Street"のこと。

そのタイトル通り、ショービジネスの華やかな世界を描いたのが本作だ。

序盤、プロデューサーらがオーディションに参加した女性たちに自らスカートをめくらせ、美脚かどうかをいやらし~い視線で吟味するシークエンスなどは、今日ではとてもじゃないが公開不可だろうw(※本作公開は1933年)

ラスト、たくさんの女性ダンサーたちを真上から見下ろすかたちで万華鏡的な映像を作る演出ー「バークレー・ショット」と言いますーがなんとも印象的。女性ダンサーたちの脚がエロかったですね~(←そこか

劇中劇『プリティ・レディ』の、いい意味での俗悪さもまた良い。俗悪な世界のなかにも聖なる存在がある、というのとも違う。俗悪な世界が、俗悪であるがゆえに祝福されるのである。

 

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・『ライムライト』

20世紀の喜劇王チャールズ・チャップリンが主演・監督を務めた作品。

第一次大戦時のロンドンを舞台に、落ち目となった老コメディアンとバレリーナとの恋の物語を描く。

「落ち目となった老コメディアン」という設定を聞いてピンとくる映画ファンも多いのではないか。

20世紀を代表するコメディアンでありながら、いわゆる「アカ狩り」でアメリカ政府より迫害を受けたチャップリンが、本作の主人公を自らになぞらえているだろうことは、想像に難くない(なお、本作のロンドンプレミアのためチャップリンが渡英しているさなか、アメリカ法務長官より彼の事実上の国外追放命令が出されている)

タイトルのライムライト(lime light)とは、電球が発明される以前に舞台で用いられていた照明器具のことであり、また名声の代名詞でもある。

 

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