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Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

三島由紀夫さんの命日です

本日11月25日は、作家・三島由紀夫さんの命日にあたります。

今から46年前の今日、1970年(昭和45年)11月25日に、三島さんは自衛隊の市ヶ谷駐屯地に乱入、割腹自殺したのです。45歳でした。

 

そんな三島さんについて、若い人はよく「三島は体育会系だった」と誤解してしまうようです。

たしかに、ああいう死に方をしてしまった人なので、そう思われるのも仕方のないことではあります。

そういう誤解をしている人たちには、僕は「一度、三島さんの『不道徳教育講座』というエッセイを読んでみてください」と勧めることにしています。

 

この本を読むと、三島さんに対する印象が、だいぶ変わります。

この本のなかの作者=三島さんは、とても皮肉の効いた、言うなれば「ひねくれ者」だからです。

たとえば、こんな一節は、どうでしょう。

 

 ≪そもそも男の人生にとって大きな悲劇は、女性というものを誤解することである。童貞を早く捨てれば捨てるほど、女性というものに関する誤解から、それだけ早く目ざめることができる。≫

 

『不道徳教育講座』を読んだ後では、むしろこう思うことでしょう。

「どうしてこんなに皮肉っぽい文章を書ける人が、よりにもよってあんなウルトラ体育会系的な死に方を選んでしまったんだろう?」と。

…僕にいわせれば、むしろ皮肉っぽい人であったがゆえに、ああいう最後を選んでしまったのです。

 

僕は、こう説明することにしています。

皮肉屋というのは、つねに「○○なんてくだらねぇ、ケッ」とケチをつける人のことです。「愛なんてくだらねぇ」「正義なんて…」「人生なんて…」

ところが、そうした態度を突き詰めていくと、最後には

「…なんだ、『○○なんてくだらねぇ、くだらねぇ』って言っている俺自身が、一番くだらなかったじゃねぇか…」

という結論に、どうしても行き着いてしまうのです。

そして、その境地まで行ってしまった人は、僕がよく使う表現を用いれば、「360度捩じれ切って」、結局は体育会系へと戻っていってしまうのです。

三島さんは、まさしくそういったロジックで、360度捩じれ切って、ウルトラ体育会系的な最後を選んでしまったのでした。

すくなくとも僕はそう思っています。

 

つくづく、三島由紀夫という人は、面白いですね。