Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

僕の好きな映画

この前、「僕のキライな映画」と題して、アメリカ映画『スミス都へ行く』を取り上げた。今日は、好きな映画を紹介することとしよう。

好きな映画はいろいろある。それこそ、前回も書いたようにデヴィッド・リーン『戦場にかける橋』とかヒッチコック『鳥』とか。ただ、あんまり昔の映画だと皆さんあまり興味を持てないだろうから、今日はわりと最近の日本映画のなかから、好きな作品を取り上げようと思う。

 

川の底からこんにちは』という映画がある。

石井裕也監督の商業映画デビュー作となった作品で、ファンタジア国際映画祭という海外の映画祭でみごと最優秀作品賞に輝いた作品でもある。

ストーリーは、これまで妥協だらけの半生を送ってきた、満島ひかり演じる女性主人公が、ひょんなことから実家のしじみ工場を継ぐことになる、というもの。

 

この映画の、良いところはどこか。

主人公は、自分には価値がないと考えるからこそ、元気づけられるのだ。

…もう一度言う。主人公は、自分には価値が「ない」と考えるからこそ、元気づけられるのだ。

 

「…え、価値が“ある”の間違いじゃないの?」と思うだろう。だが、そうではないのだ。

これがこの映画の面白いところで、自分には価値があると思っている人間は、だからこそ自らの価値に瑕がつくことを恐れ、新しいことに挑戦するのをためらってしまうのだ。

一方、自分に価値がないと思っている人間は、もはや失うものなど何もないから、安心して新しいことにガンガン挑戦できるのである。

 

ニヒリズム虚無主義は必ずしも人間から生気を奪わない、それどころかむしろ人間を元気にさせることすらあるのだと再認識させてくれる映画だ。

この前の記事では、フランク・キャプラの『スミス都へ行く』をボロクソに叩いた。キャプラは人情味あふれる映画で定評のある監督だった。

だが僕は、キャプラの映画なんぞよりも、本作を見ているほうがよっぽど勇気づけられるのである。

 

川の底からこんにちは [DVD]

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