・『熱砂の秘密』
第二次大戦期の北アフリカ戦線を舞台に、英国軍人の主人公が知略をめぐらしてドイツ軍の名将ロンメルに立ち向かう!
…という内容のこの映画、制作されたのはなんと1943年(!)というから、まさに第二次大戦の真っ只中に撮られたということになる。なんとタイムリーな映画だろう!
ちなみに当時、ロンメル将軍はまだ存命であった(彼は44年没)。
監督は、『お熱いのがお好き』でおなじみビリー・ワイルダー。本作でもテンポの良さを存分に見せてくれている。
中終盤、主人公は“あること”に気づいた結果、ロンメル将軍がエジプトの5つの地点に秘密貯蔵庫を隠していることを突き止める。さぁ、この“あること”とは?
…僕はわりと早い段階で、この“あること”に気づいちゃいましたw(ちょっぴりエヘン
・『華麗なる賭け』
スティーブ・マックイーンとフェイ・ダナウェイが全編にわたって“オトナの駆け引き”を繰り広げるというサスペンス映画。
さて、このフェイ・ダナウェイなんですが…
正直にいうと、僕、この女優がどうにもニガテなんですよね…。だって、なんかラクダみたいな顔してるじゃないですか(^▽^;)
…僕にはどうも彼女の良さが分からないんです。ファンの皆さん、ごめんなさいね(;^ω^)
さて本作について。映像に工夫が凝らされていて、ドラマ『24』みたいに画面を複数に分割させて、いくつかの事態がリアルタイムで進行している様子を表現しています。この演出が繰り返されて、なかなかにカッコよかったです。
あいかわらずマックイーンの透き通ったブルーの瞳が印象的。
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・『ラムの大通り』
禁酒法時代のカリブ海。主人公の男はそこでラム酒の密貿易で生計を立てている。そんな男が、ある日映画館のスクリーンで出会ったのは、若きハリウッド女優だった。
すっかり彼女に一目ぼれしてしまった主人公。そんな彼のもとに、当の女優本人が休暇のためカリブにやってきたものだから、さぁ大変。主人公はすっかり彼女にお熱を上げてしまう…。
ときおりコマ落とし(早送り)などの手法も用いながら、古き良き1920年代のカリブを、どこかユーモラスなタッチで、温かく描いてゆく。
男女のロマンス、男のダンディズムを描いたこの映画。なんとなく宮崎駿監督の名画『紅の豚』と似ているな、と思いながら本作を見ていた。
・『ステージドア』
女優になる夢をかなえるべく、若い女性たちがNYの下宿に、同じ屋根のもと生活している。彼女たちの挫折と成功を描いた作品。
本作の見どころはなんといっても、ジンジャー・ロジャースとキャサリン・ヘップバーンの共演!
ジンジャー・ロジャースといえば、ミュージカル映画における、かのフレッド・アステアとの黄金コンビがあまりにも有名。
一方キャサリン・ヘップバーンは、オスカーを4度受賞したことのある、20世紀を代表する名女優だ。日本では「ヘップバーン」と聞くとどうしてもオードリーを連想する人が多いが、女優としてのキャリアはキャサリンのほうが圧倒的に上である。
そのふたりが、同じ屋根のもとで暮す女優の卵を演じる!
金髪でキュートなジンジャーと、対照的に黒髪でクールな印象のキャサリン。さて皆さんはどちらがお好きですか?
・『眺めのいい部屋』
20世紀初頭のフィレンツェ。英国から旅行のため訪れた上流階級の若い女性が、そこで同じく英国人の青年と知り合い、やがて恋に落ちる。
というわけで、英国の上流階級を描いた、しっとりとした文芸路線のイギリス映画だ。
主人公ふたりは最初フィレンツェで知り合い、その後英国で逢瀬を重ねる。フィレンツェの街並みが登場するのは序盤だけだが、これが美しいこと美しいこと!
さすが「街そのものが美術館」と言われるだけのことはある。皆さんもこの街の美しさに酔いしれてほしい。
英国には上流階級、労働者階級のふたつの「国民」がいる、と言われる。この映画に登場するのは皆、華やかで気品のある、前者のほうの「英国国民」だ。