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Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

書評『持たない幸福論』

京大卒(!)というエリートながら、自ら「ニートのプロ」を名乗り、なるべく働かなくて済むライフスタイルを模索しているのが、ブロガーのpha(ファ)さんだ。

彼の言動には、個人的にとても注目している。

今日ご紹介するのは、そのphaさんの二冊目の単著『持たない幸福論』幻冬舎だ。

 

タイトル通り、モノを持たないことを推奨するこの本、phaさんと同様に物欲の乏しい僕にとっては、なにかと納得することの多い内容だった。

例えば、「自分の得た物が自分を縛る」というタイトルの章を見てみよう。

 ≪物はできるだけ持たないようにしている。(中略)

 読み終わった本とかしばらく使わなさそうな物とかはすぐに売ったり人にあげたりしてしまう。また必要になれば買ったり借りたりすればなんとかなるものだし。なんでも長く持っていると、それを持っている状況というのに飽きてしまってあまり使わなかったりする。だから物はどんどん入れ替えたほうがいい。≫(36頁)

これは、僕自身の経験を振り返ってみると、本当にそうだ。

本をたくさん買って手元に置いておくと、「いつでも読める」と安心してしまって、いわゆる積読の状態になってしまう。

図書館から借りるなどして「期限までに読み終えなきゃいけない」という状況を作り出したほうが、集中して読書ができるのだ。

本に限った話ではない。かつて僕の部屋はモノにあふれていて雑然としていたが、思い切って、普段あまり使わないモノをどんどん捨てるか売ってしまうなどしたら、部屋が見違えるほどスッキリして、暮らしやすくなった。

モノが減って困ったかといえば、正直あまり困っていない。つまり、かつての僕の部屋はそれだけ無駄なモノにあふれていたというわけなのだ。

 

phaさんは、あまり働かなくても済むように、金のかからない趣味を持つことを推奨している。具体的には、読書や将棋など。僕も読書や将棋は好きなので、phaさんの言うことにはとても共感できる。

僕も、正直、お金はあまりなくても構わないから、なるべく働かないでそのぶん時間を、本を読んだり映画やアニメを見るのに使いたいな、と思う。

 

それにしてもphaさんの文章のうまさには毎回感心させられる。脱力した感じだけど読みやすくて知的な文章が魅力だ。

たまに社会学や哲学に関する話題になるが、とても平易に説明してくれる。phaさんには、物書きとしてだけではなく、教師としての素質も感じられる(さすが京大卒!)

 

今後もphaさんにはもっと本を書いてほしいと思う。

が、あんまり期待しすぎないほうがいいのだろう。なにしろ「ニートのプロ」を自称し、口癖が「だるい」という人である。

…次回作までは、まぁ気長に待つとしましょう。