Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第138回)

・『フューリー』

ブラッド・ピット主演の同名の戦争映画ではありません。主演カーク・ダグラス、監督ブライアン・デ・パルマによるSFスリラー映画だ。

カーク・ダグラス演じる、元諜報員の主人公。息子とともに休暇でアラブ諸国を訪れていたが、そこでなんと息子が拉致されてしまった。息子は念力(!)の使い手であったため、その能力を利用しようとたくらむ勢力に狙われていたのだ。

主人公は、これまた念力の使い手である少女の力を借りつつ、息子の奪還へと向かう。

ブライアン・デ・パルマは独特な感性を持った映画監督で、なんともいえない禍々しさに満ちた映像や、たいていバッドエンドで終わる筋書きなどが、その特徴である。

本作の極め付きはなんといっても、少女が念力を使ってラスボスを爆発四散させてしまうというラストシーン。

監督はよほどこのシーンを本作の目玉にしたかったようで、これでもか!これでもか!というくらいにあらゆるアングルから爆発四散シーンを撮影、繰り返し見せる。この演出には、ひさびさに声を出して笑ってしまった。…いや、「苦笑」と表現したほうがいいだろうか(;^ω^)

 

 

・『不意打ち』

「名画」と呼ばれる作品は、ふたつに大別される。ひとつは「あ~面白かった♪」と人を単純に喜ばせる作品。もうひとつは反対に、観た人を不快にさせる作品である。

このブログでも以前ご紹介したアメリカ映画『ある戦慄』は完全に後者だった。そして今回取り上げる『不意打ち』もまた、同様に後者に属する作品である。

豪邸にひとりで暮らす、年配女性の主人公。腰を痛めているので、1階と2階の間をエレベーターで移動している。が、ある日、そのエレベーターがまさかの故障。女性はその中に閉じ込められてしまう。

こうなると、主不在の豪邸は完全に無法状態。やがて近所のホームレスやら不良少年グループやらが勝手に豪邸内に侵入、略奪行為を繰り返す。

本作を見て戦慄を覚えるのは、主人公女性が身体に障害を抱えたままエレベーターに閉じ込められるという悲劇に見舞われたにもかかわらず、登場人物の誰ひとり、彼女を助けようとしない点。まさに『アウトレイジ』よろしく「全員悪人」だ。

…え、主人公女性だけは悪人じゃないだろう、って? ところがストーリーが進むにつれて、彼女もまた息子を愛情ゆえに束縛しており、息子から見れば彼女もまた「悪人」に他ならなかったことが明らかになるのである。

1時間半あまりと短い尺ながら、人間の醜悪さを見事に描いた本作。下手なホラー映画なんかより、よっぽど怖かったデス…。

 

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・『ファール・プレイ』

明らかにヒッチコック作品をパロディー化したと思しき、サスペンス・コメディ映画。

主人公の女は次々と殺人事件に見舞われるが、不思議なことに被害者の死体はただちに彼女の前から消えてしまう。これらの殺人と並行して、ナゾのアルビノの男が彼女に付きまとう。

彼女はアルビノ男から逃れながら、やがてサンフランシスコ市警の刑事と親しくなり、ともに事件の真相に迫っていく。

やがて、一連の事件の背景に、ローマ法王の暗殺をもくろむ一大陰謀があることを突き止め、訪米中のローマ法王を守るべく、法王の訪問先であるオペラ会場へと向かう。

監督はコリン・ヒギンズ。彼は、以前本ブログでも取り上げたコメディ映画『大陸横断超特急』の脚本も担当している。テンポのいいコミカルな演出も相変わらずだし、自動車やら列車やらをなんでもかんでも建物にぶつけてぶっ壊せばいいだろうという悪いクセもそのまんまだ。

ラスト、法王が鑑賞するオペラの演目が日本を舞台とするものだったり(『蝶々夫人』的な)、主人公たちが日本人観光客が乗っているタクシーを勝手に拝借してオペラ会場に向かったりと、なにかと日本がフィーチャーされているのがうれしい。

 

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・『フライトナイト

見るからにスクールカースト下層という感じの、オカルト好きの主人公の少年。

ある日、新しくお隣さんが引っ越してきたが、その正体はなんとヴァンパイア(吸血鬼)であった!

やがてその凶暴な本性をあらわにした隣人に、主人公たちが立ち向かう。

…というわけで、VFX大活躍の80年代ホラー作品。最近しみじみ思うことなんだけど、まだCGが一般的でなかった時代のほうが、むしろクリエーターたちはいい仕事をしていましたよねぇ。

 

 

・『ファントマ危機脱出』

ファントマ(Fantomas)というのは、今から100年前の1910年代にフランスで一世を風靡した、怪盗を主人公とする小説シリーズ。本作はそれを原作にした映画だが、舞台を現代ーと言っても本作公開当時の1960年代だけどーに置き換えてあるのが特徴だ。

本作におけるふたりの主人公ともいうべき、怪盗ファントマと新聞記者ファンドール。なんと、同じ役者さんジャン・マレー一人二役で演じている。といっても、ファントマブルーマンのような容姿だから、言われなきゃ気づかないかもしれない。

全編にわたってコミカルな演出なのが良い。

とくに、ファントマがパリ警察の警部さんに変装して犯罪を行い、それを見た目撃者たちの証言に基づいてモンタージュ写真を作成したところ、まんま警部さんのご尊顔で、ご本人がバツが悪そうにしているシーンは最高!w

さらには目撃者たちが警部さんを見て「あ、こいつが犯人です!」と指さすというオマケつきである。

アクションシーンも盛りだくさん!

とてもよく出来た娯楽映画だった。

 

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