Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第139回)

・『アンナとシャム王』

タイ国王と英国人女性のロマンスを描いた小説『アンナとシャム王』は、どういうわけだかアメリカではやたらと人気があるようで、これまでに何度も映画化ないし舞台ミュージカル化されている。

今回ご紹介する本作は、1946年に公開された映画版。ミュージカル映画ではないので、歌やダンスのシーンは一切ない。1956年公開のミュージカル映画版とくれぐれも誤解なきよう…。

19世紀のシャム(今日のタイ)。英国人女性が単身シャムへと渡り、そこで宮廷の家庭教師として働いているうちに、いつしかシャム国王との間にロマンスが芽生える。

…とまぁ、大体こんな感じのストーリー。当時の映画ではよくあることだが、シャム国王はふつうに白人の俳優が演じている。

シャム王国の描写も、全体的にど~にもオリエンタリズムが付きまとっていて、日本でたとえるならば、「明治なのにまだニンジャがいて、皇居内にナゾの鳥居や階段があって、ときおりサムライが鉄道を襲撃してくる」的な世界観となっている(…アレ、そんな映画ありましたねw)

流石にこれではマズイと欧米人も思ったのだろう。1999年に公開されたリメイク版では、アジア系のチョウ・ユンファが国王役に起用され、王国の描写もより実際のタイに近いものとなっている。

 

 

・『アリスの恋

マーティン・スコセッシ監督といえば、最新作『沈黙 ーサイレンスー』が今話題だが、彼の作品のなかで日本で初めて劇場公開されたのが、この『アリスの恋』である。

歌が得意で、少女時代には歌手を目指していた主人公。そんな彼女も今では35歳、1児のお母さんだ。もとより貧乏だったが、トラックの運ちゃんだった夫が事故死したため、息子とともに各地を転々とする羽目になる。

殺伐とした下流社会を転々としつつも、そこで毎日を生きる人々と苦労を分かち合い、頑張る主人公。そんな彼らを、スコセッシ監督は暖かいまなざしで描きだす。

アメリカ映画なんだけどヨーロッパ的なペーソスも感じさせる、しみじみとした良い映画だった。

 

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・『いつか晴れた日に

19世紀の英国。ある貴族が死去し、残された妻と三人の娘たちは、遺産をめぐる親族とのゴタゴタの末、田舎のコテージで暮らすことになる。

やがて娘たちの前にイケメン紳士が現れ、娘たちとなにやらアヤシイ関係へと発展していく…。

三姉妹の次女を演じるのは、ケイト・ウィンスレット。言わずと知れた、名画『タイタニック』の主演女優だ。1975年生まれの彼女は、1995年制作の本作の時点では、まだ20歳(!)の若さだったことになる。

…率直に言って、太り気味である。鑑賞中、もうちょっと痩せればいいのに、と何度思ったかしれない(;^ω^)

イケメン紳士を演じるのは、ヒュー・グラント。こちらは『ノッティングヒルの恋人』の主人公役で有名。彼は、その容姿はまごうことなきイケメンであるにもかかわらず、不思議とその佇まいから“童貞臭”が漂うという不思議な役者さんであり、僕のお気に入り俳優のひとりである。

 

 

・『いまを生きる』

…率直に言いますとね、僕、このテの破天荒な教師を主人公にしたお話って、あんまり好きじゃないんですよ。

どちらかというとむしろ、生徒たちに画一的な教育を押し付ける学校側のほうにこそ感情移入しちゃうんです。

本作では、ロビン・ウィリアムズ演じる破天荒な教師が赴任してきて、彼に感化されて生徒さんたちがどんどん型破りになっちゃうんですね。生徒さんのうちのひとりなんか、親からもらった名前を捨てて「俺はヌワンダだ!」とか訳の分からないことを言い出します。

挙句の果てには、親に転校を命じられた生徒さんが将来を悲観して自殺してしまって、その責任を取らされる形で、破天荒な教師は退職を余儀なくされる、という結末を迎えます。

この映画が好きという人には申し訳ないんですけど、僕はどうにも好きになれないんですよねぇ、こういう破天荒な先生。

…いや、正確に言えば、破天荒な先生が嫌いじゃないんですね。破天荒な先生にあこがれてしまう凡庸な先生が嫌いなんです。

 

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・『エイジ・オブ・イノセンス

上に挙げた『アリスの恋』と同様、こちらもマーティン・スコセッシ監督作品である。

19世紀後半のニューヨークを舞台に、上流階級の男女の不倫を描く。

本作は、とにかく映像がゴージャス! 僕などは、鑑賞しているうちにいつしか不倫のストーリーなどど~でもよくなり(w)、後半はひたすら映像美を堪能してばかりいた。

主人公たちの食卓にともされる料理も、どれこもこれも実に色鮮やかでおいしそう。お腹が減っている人はくれぐれも本作を見ないように! これは飯テロであるっ!(w

まさに上流階級をテーマにした作品にふさわしい、お上品な映像でござんした。