Furusawa Keisuke's blog

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「地球の7つの妹」、見ぃ~つけた!

数日前、NASAが22日(日本時間23日未明)に緊急記者会見を行うとの報道がなされ、ネット上ではちょっとした騒ぎになりました。

「…なんてったって、あのNASAが『重大な発見について報告』するというのだから、きっとものすごい世紀の大発見なんだろう、もしかしたらエイリアンが発見されたんじゃないか!?」みたいな感じで。

 

で、本日(23日)行われたその緊急記者会見、気になる中身はというと…

…エイリアン、ではもちろんありませんでした(;^ω^)

地球から約40光年離れた赤色矮星に、新たに7つもの太陽系外惑星が発見されたのです。

しかもそのうちの3つは、岩石によって構成される地球型惑星であり、かつ水が液体として存在できるハビタブルゾーン(生命居住可能領域)に位置しているとみられているのです。

7つの惑星いずれも、大きさが地球とよく似ていることから、研究者たちは「地球の7つの妹」(Earth's seven sisters)と呼んでいるようです。

 

www3.nhk.or.jp

…と言っても、天文学にそれほど明るくない一般の方々にとっては「え、ソレってそんなに重要なことなの?」という話かもしれませんね。

確かに、ここ最近NASA予算獲得のためよくプレゼンする「驚くべき発見」とは、あくまで“専門家にとっての”驚くべき発見なのであって、一般の人々にとっての驚くべき発見(エイリアンが見つかった、とか)とは乖離している印象が否めません。

昨年も、木星の衛星エウロパに間欠泉があることが、やはりNASAによって「驚くべき発見」として発表されました。

これも、「もしやエウロパに地球外生命体!?」と期待していた一般の人々にとっては、いささか期待外れなニュースだったかもしれません。

 

今回の「驚くべき発見」についても、正直イマイチその重大さがわからないという方も多いかもしれません。

ですので、今日はこの「驚くべき発見」の持つ重要性について、ごくごく簡単に説明することにしますね。

 

今回観測が行われた天体・TRAPPIST-1は、赤色矮星と呼ばれるタイプの星です。

赤色矮星とは文字通り、赤い色をした小さな恒星(自ら光る天体)のこと。

TRAPPIST-1は太陽よりもずっと小さく、なんと惑星である木星よりちょっと大きいくらいのサイズしかないのだそうです。

 

この赤色矮星の特徴一つ目は、とても寿命が長いこと。一般に、星は小さければ小さいほど、寿命が長いのです。

太陽は100億年くらい寿命があり、我々人間の感覚からすれば相当長いように思えますが、赤色矮星はさらに長寿で、数兆年(!)くらい余裕で生きると考えられています。

※ちなみに、現在の宇宙の年齢が137億年です。

これだけ寿命が長ければ、生命が育つには十分すぎるほどの時間があると言えるのです。

 

赤色矮星の特徴二つ目、それは数が多いことです。

宇宙では太陽のような恒星よりもむしろ、こうした赤色矮星のほうが数が多いのです。

そんなごくありふれた赤色矮星のひとつに、このたび7つもの系外惑星が発見されました。しかもそのうちの3つでは、水が液体として存在できる(=表面に液体の海がある)かもしれないのです。

これはどういうことか。

地球のような惑星は、この銀河系に無数に存在する可能性が高いことを意味しているのです! これこそがNASAのいう「驚くべき発見」だったのです!

 

上掲の記事のなかにある想像図を見ると、惑星は内側から順にbからhまであり、そのうちのfは、いわゆる「アイボール・アース」(eyeball earth)であるようです。

7つの惑星は、いずれも主星のすぐ近くを公転しています。一番遠いhですら、その軌道半径は太陽と水星の間の距離よりも短いのです。

これだけ主星に近いと、天文学でいうところの「潮汐固定」(tidal locking)なる現象が起こり、自転と公転の周期が同じになります。

ちょうど月がつねに地球に同じ面を向けているのと同じことですね。

系外惑星の場合、つねに同じ面だけが主星に向いていることになるので、かりに惑星が氷でできている場合、主星に当たっている面だけ氷が解けて海になり、宇宙から見るとあたかも目玉のような形になるのです。

これが「アイボール・アース」です。

アイボール・アースは、我々地球人の目にはなんとも奇妙な天体に見えますが、近年の研究では、このアイボール・アースでも生命を育める可能性は十分にあると考えられています。

 

かつては系外惑星を発見するだけでも大ニュースでしたが、観測技術の発達した現在では、系外惑星は次から次へとポンポン発見されています。

来年に高性能の宇宙望遠鏡が新たに打ち上げられる予定なので、系外惑星の発見数はさらに増えていくことでしょう。

新しい宇宙望遠鏡によって系外惑星の大気の成分まで分析できるようになれば、生命の有無すら確かめることができます。もし大気中に酸素があるのが確認されれば、生命が存在する可能性はにわかに高まるからです。

酸素は気体としては不安定であり、すぐ他の物質と結合して酸化物になってしまいます。地球の大気に酸素があるのは、植物が絶えず光合成をして酸素を供給してくれているからです。

したがって、系外惑星の大気に酸素が含まれていれば、それは生命によって供給されたものである可能性が高いのです。

 

今後、多くの系外惑星を対象に、大気の分析が行われることでしょう。その際、今回発見された7つの惑星は最重要の観測対象となるはずです。

 

これは個人的な感想ですが、今世紀のうちに我々は地球外生命の存在を確認できるものと確信しています。

我々の住む銀河系は、実は生命に満ち溢れていたのです。

ワクワクしますねっ!