Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第148回)

・『父 パードレ・パドローネ』

今月は一本目から、良い映画を見ることができた。

イタリア・サルデーニャ島。貧しい羊飼いの家庭に生まれた少年は、父の命令によって小学校を中退させられ、読み書きができないまま羊飼いとして成長する。

やがて青年となった彼は、徴兵にとられ、本土にて軍隊生活をはじめる。

はじめのうちは上官の標準語を理解できず苦しむ青年であったが、同僚の辞書を借りながら、読み書きを覚え、標準語の語彙も次々と吸収していく。

やがて言語そのものに関心を持った彼は、軍隊を去り、言語学者の道を志す。

無学だった主人公が勉学に励んで語彙を増やしていく過程は、実に感動的だ。

日本では単純に忌避されがちな「徴兵」というシステムが、個々の人間の社会化を促すという機能を果たしている点も、また見逃してはならない。

 

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・『椿姫』

19世紀フランスを舞台に、上流階級の青年と高級娼婦とのロマンスを描く。

主演はグレタ・ガルボ。彼女は本作での演技が評価され、ニューヨーク映画批評家協会賞・主演女優賞を受賞したほか、アカデミー主演女優賞にもノミネートされたという。

…のだが。

個人的には、グレタ・ガルボはミスキャストだったのではないか、と思えてならない。

クールな印象の強いガルボではカッコよすぎてしまい、最後は病没するヒロインの儚さをうまく表現できていないように感じるのだ。

さて皆さんはどう思われるだろうか。

 

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・『殿方ご免遊ばせ』

フランス大統領の娘である主人公が、夫の浮気へのあてつけとして、フランスを訪問中の某国の大公殿下と浮気してしまう、という内容のラブコメ映画。

コミカルな展開も楽しいが、本作の見どころはやはり、主演のブリジット・バルドーー愛称・BB(ベベ)だ。

そのセックス・シンボルとしての強い魅力ゆえ、「フランスのマリリン・モンロー」とも評されるBB。本作で見せてくれる姿もまた、実にエロティックだ。

べつに裸というわけでもないのに、ただ居るだけで画面にエロスが漂う。これには男性の観客諸君、いてもたってもいられないんじゃないかな?(w

まさにタイトル通り、「殿方ご免遊ばせ」ですなぁ。

 

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・『出逢い』

ロバート・レッドフォード演じる、カウボーイの主人公。

かつては人気の的だったが、現在では過去の栄光にすがる毎日だ。なにやら豆電球をつけた恥ずかしい格好で、ラスベガスでショーをやりながら暮らしている。

そんなある日、薬漬けにされた名馬と出会った主人公は、そのままラスベガスを脱走。米中西部の大平原のなかで、馬とともに過ごす。

たちまち話題の人となった彼を、ジェーン・フォンダ演じる女性記者が密着取材。馬を自由にせよとの彼の訴えを全米にむけて報じる。次第に、彼を支持する動物愛護団体の声なども聞かれはじめる。

ラスト。主人公はついに馬を大自然へと放す。

彼が薬漬けとなった馬を、過去の栄光にすがる自らと同一視していることは明らかだ。はたして主人公=馬は、落日の現在と決別し、本来の自己を取り戻すことができるのか。

本作の見どころはそこだ。

 

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・『何という行き方!』

シャーリー・マクレーン演じる主人公の女は、拝金主義の母親への反発から金銭を嫌い、貧乏でも楽しい家庭を夢見る。

にもかかわらず、彼女と結婚した男たちは次々と死亡! そのたびに妻である彼女は莫大な遺産を相続し、あれよあれよという間に大富豪となってしまう。

果たして彼女は、本来の望みであったはずの、貧乏でも楽しい家庭を手に入れることができるのだろうか。

本作はコメディ映画で、テンポも実に良い。途中、往年のサイレント映画やフランス映画を模したシーンもあり、これらの映画をよく見る映画ファンならば「あるあるwwwwwww」と抱腹絶倒すること請け合いである。

コメディエンヌに求められる資質は、「程よくブスであること」だ。

本作におけるシャーリー・マクレーンも、お世辞にも美人とはいいがたく、かといってブスすぎるわけでもないところが、まことによろしい。