Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

2017年春アニメ感想

はやいもので、もう春クール放送の深夜アニメも終わりですね。

今回は、そんな春アニメのなかから個人的に気に入った5作品を取り上げます。

 

 

 

1位『有頂天家族2』

今期のアニメはずばり有頂天家族とそれ以外」と総括することができる。

2013年放送の第1期も含めて、『有頂天家族』は僕にとって大好きな作品だ。2010年代における深夜アニメの最高傑作とすら言っていい。

「一体、どこがそんなに好きなんですか?」とよく問われる。

「なにもかも」としか答えようがない。

原作者・森見登美彦さんの手による、人情とペーソスにあふれた和風ファンタジーとしての世界観。P.A.WORKSによる丁寧な作画と背景。久米田康治さんによるキャラクター原案。主人公・矢三郎役の櫻井孝宏さんの好演。なにもかもが愛おしいのだ。

その魅力は、2期目である本作も健在であった。第1話が放送されたのが、まるで昨日のことのようだ。それくらい、僕にとってはあっという間の3か月間だった。

しいて難点を言えば、第1作目よりも分量の多い原作を、アニメ1期よりも少ない話数にー1期は全13話。今期は全12話ー圧縮する必要があったため、ストーリー展開がやや駆け足気味であったことくらいか。

特に最終話。若き天狗の「二代目」が父・赤玉先生の前で泣き崩れる場面は、一回見ただけでは二代目の心境を理解するのがなかなか難しかったかと思う。そういう方には原作小説をあわせて読むことをお勧めしたい。

さて、原作者・森見さんの告知によれば、この『有頂天』シリーズ、次に3作目が出て、全3部構成になるとのことである。

今はまだ2作目。これから3作目の小説が書かれるのだ。アニメのほうでも是非、3期を放送してもらいたい。我々ファンは、4年だろうが5年だろうが、いくらでも待っているから。

 

 

2位『月がきれい

さきほど『有頂天家族』以外の作品をやや乱暴に「それ以外」の一言でまとめてしまったけれど、そのなかではこの『月がきれい』が一番気に入った作品だ。

監督は、岸誠二さん。彼のアニメ監督としての本質を一言でまとめると、<トラウマの映像作家>とでもなろうか。青少年キャラクターたちのトラウマを描くことが、彼の十八番だからだ。

もっとも、僕は岸監督のアニメ監督としての力量はもちろん高く評価しているけれども、彼のトラウマの描き方にはやや紋切型なところがあり、それが玉に瑕になっているな、と思いつづけてきた。

その点、この『月がきれい』はトラウマ描写がないので、安心して見ることができた。そうそう、僕は岸監督にはむしろ、こういうアニメをこそ作ってほしかったのだ。

本作は、埼玉県川越市に住む、中学生のややオクテの男女の恋愛を描く。

全編、「ああ、中学生のころって、こんな感じだよね~、あるある~w」のオンパレードで、僕も20年近く前の中学時代を思い出してしまった。もっとも、2010年代の現代ではスマホ(のLINE機能)が中学生の重要なコミュニケーションツールとして登場して、「あぁ、今どきの10代って、こんななんだ…」とすこしばかりジェネレーションギャップを感じてしまうが(;^ω^)

リアルな描写の多い本作だが、同時に一種のファンタジーともいえる。だって、文科系の男の子が体育会系の先輩に恋愛で勝っちゃうだなんて、ありえないでしょ?(w

透明感のある美しい映像が魅力の本作。舞台となっている川越の街が、また実に美しい。

 

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3位『サクラクエスト

今期のP.A.WORKSは、『有頂天家族』とこの『サクラクエスト』、1クールのうちに同時に2作品も放送するという大盤振る舞いであった。

有頂天家族』についてはすでに述べた。『サクラクエスト』のほうはというと、これはもはやP.A.WORKSの十八番とも言える、女の子たちが働くことを通じて社会的自己実現を目指す「お仕事シリーズ」の作品である。

東京の女の子が田舎に行って町おこしに挑む、という内容の本作。イメージとしては『SHIROBAKO』と『甘城ブリリアントパーク』を足して二で割ったような感じの作品だ。

……もっとも、『花咲くいろは』『SHIROBAKO』といった過去の「お仕事シリーズ」作品と比較すると、本作はやや物足りない印象がぬぐえない。

とはいえ、本作は2クール作品。夏からの2クール目に期待したい。

 

 

4位『アリスと蔵六

不思議な少女・アリスと、頑固じいさん・蔵六の交流と冒険を描く、日常系ファンタジー作品。

孤独な幼少期を過ごしてきたアリスが、蔵六のもとで過ごすうちに社会性を獲得し、ついには養子に迎えられるという展開は、地味だけれども心温まるものがあった。

ただ、個人的には蔵六の出番が思ったほど多くなかったのがやや不満かな。

タイトルを見ると分かるけど、本作の主人公はあくまでアリスなんだよね。蔵六は脇役。

でも僕としてはむしろ、蔵六をこそメインで描いてほしかった。だっておじいちゃんが主人公の深夜アニメなんて、他にないでしょう?(w

蔵六じいちゃんがもっと中二病っぽいイタい敵キャラにガンガン説教するところが見たかったなァ。

 

 

5位『夏目友人帳 陸』

深夜アニメとしては異例中の異例、第6期(!)へと到達してしまった人気シリーズ最新作。

本作の魅力はやっぱり、その抜群の安定感にこそあるのだろう。

なんだかうまい喩えが思いつかないのだけれど、たとえば投資家たちが比較的安全な通貨とされる円を買うというのと同じように、今期何を見ようかと迷っているアニメファンたちが安定感のある本作を見る、というような感じで(←うん、我ながら、実にわけの分からない喩えだ)

ここまでいったら、もう第7期を期待するしかないね!