Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

2017年6月のまとめ

気候

梅雨の季節に突入した。

梅雨を嫌うという人は僕の周りに多い。曰く、ジメジメして嫌だ。雨ばっかりで嫌だ。

……僕個人はというと、梅雨のことは決して嫌いではない。

僕が本当に大嫌いなのは、暑い、暑い夏だ。一年のなかで一番嫌いな季節が、夏。

それに比べると、梅雨の時期は「梅雨寒」という言葉もあるとおり、雨のおかげで暑さはいくぶん和らぐ。だから、僕は梅雨が嫌いではないのだ。

それに、梅雨にはアジサイが咲くしね。

アジサイは、桜をのぞけば、一年の花のなかで僕が最も好きな花だ。

 

政治

今月、世間を大いに騒がせたのが、いわゆる「加計学園問題」だ。

この問題について、普段テキトーな僕でさえ、ひさびさに強い憤りを感じている。

……本ブログの読者の皆さんならもちろんお分かりだろうが、その怒りの矛先は安倍政権ではない。僕が本当にいらだっているのは、むしろこの「問題」を追及する野党や、「疑惑」を報じる一部リベラル紙に対してだ。

実のところ、「加計学園問題」などというのは、問題でもなんでもないのだ(ゆえに鍵カッコつきで表記した)。これについては、元財務官僚の高橋洋一・嘉悦大教授の解説が分かりやすいのでご紹介したい。

gendai.ismedia.jp

あるいは、経済学者の田中秀臣・上武大教授の論考も非常に参考になる。

ironna.jp

僕はなにも、安倍政権を批判するな! と言いたいわけでは毛頭ない。

日本は中国や北朝鮮とは違うのである。政権を批判する自由は、当然ある。

安倍政権に関して言えば、あのポンコツ稲田朋美防衛大臣という重職に据えてしまったことは、明らかに人事ミスであった。

今上天皇の退位に関する特別法にしてもそうで、国民の多くーそのなかには僕も含まれるー皇室典範の改正を求めていたのに、安倍政権は結局、一代限りの特別法で通してしまった。

マスコミよ、本当に安倍政権を批判したいのなら、むしろここから攻めるべきではないのか。

どうせ経済政策では勝ち目がないのが分かっているから、いわゆる「加計学園問題」などというフェイクニュースをごり押ししているのではないのか。だとしたら、あなたがたはもうマスコミではない。マス“ゴミ”である。

 

wikipedia

最近、wikipediaの正しい使い方について考えている。

今月、福田和也さんの『奇妙な廃墟』筑摩書房を読んだ。第二次大戦中のフランスにおける、コラボラトゥール(対独協力者)を扱った著作だ。ここで難点となるのが、日本の読者にはフランスの右翼に関する予備知識がきわめて乏しいということ。

そこで役に立つのが、wikipediaだ。

『奇妙な~』を読むにあたり、僕は事前にwikipediaでフランスの右翼に関連する項目を一通り見てみた。

これだけでももう、全然違う。この“予習”のおかげで、『奇妙な~』の内容がすんなりと頭の中に入ってきた。

wikipediaの内容は信憑性に乏しいから鵜呑みにするな」とよく言われる。

それは正しいだろう。だが、「本を読むかわりにwikipediaを見る」のではなく「本を読むために(その予習として)wikipediaを見る」という使い方は、正しいと思う。今回、それがとてもよく分かった。

 

語学

さきほどの続きになるが。「wikipediaの正しい使い方」にはもうひとつあると思う。

語学学習だ。

語学において、読み書き能力を鍛えたいのであれば、一番良い方法は、実際にその言語で長文を読んでみることだ。

そこで僕が推奨しているのは、wikipediaで自分が一番興味のある分野の記事を外国語で読んでみる、というやり方。

「一番興味のある」というところがポイントである。

でないと挫折してしまう(w 

また、興味のある分野であれば、すでに予備知識が豊富にあるだろうから、外国語の記事を見ても、そこに何が記述されているか、大体見当がついてしまうのだ。

……私事で恐縮だが、僕はこの春から少しずつ、ロシア語を学習している。

僕は宇宙が好きだから、wikipediaロシア語版の太陽系に関する項目をよく読んでいる。天文学に関しては結構予備知識があるから、たとえば「Пояс Койпера」なる単語を見つけても「ポヤス・コイペラ??……あぁ、カイパー・ベルトのことね」とすぐさまピンとくるのだ。

皆さんにも、このような使い方を推奨したい。

 

将棋

スーパー中学生・藤井聡太四段の快進撃が止まらない。

あれよあれよと勝ち続け、ついに前人未踏の29連勝を達成してしまった。

www.shogi.or.jp

まるで少年漫画を見ているようだ。藤井四段にはこの調子で連勝記録を伸ばしてもらいたい。

僕が藤井四段に特に期待しているのは、竜王戦だ。

名人になるのに最短でも5年かかる名人戦順位戦とは異なり、竜王戦では、理論上はプロ入りしたばかりの新四段にも、竜王になるチャンスが開かれている。

藤井四段にはぜひとも竜王戦トーナメントを勝ち抜いて、去年将棋界にさんざんケチをつけてしまった渡辺竜王からタイトルを奪取してもらいたいのだ。

叡王戦のタイトル戦昇格により、将棋界は8大タイトル時代へと突入した。藤井四段にはぜひとも、あの七冠王を超え、八冠王を目指してもらいたい。

 

映画

今月もまた、例によって映画(DVD)を30本見た。

今月見た中でベストは、『逃走迷路』ヒッチコック監督によるサスペンス映画だ。

公開されたのが第二次大戦真っ只中の1942年とあって、とても政治色の濃い作品だ。

作中、最も印象に残るのが、盲目の紳士。冷静沈着に推定無罪の原則を説く彼は、リベラルデモクラシーの象徴と言ってよいだろう。

あるいは主人公が、本作の黒幕であるナチの連中に対し、全体主義に対するリベラルデモクラシーの優位を訴える場面も、また印象的だ。21世紀の今日、米英などの民主主義国は政治が混乱し、他方、一党独裁の中国が新しいモデルとして称賛されることがある。だがそれと同じことが、1930‐40年代でも起こっていたのだ。歴史は繰り返す、ということか。

他に気に入った作品は、イタリア映画『踊れトスカーナ!』。イタリア中部・トスカーナを舞台に、会計士とダンサーのロマンスを描く。とてもペーソスに満ちていて、「いいなぁ、映画を見ているなぁ」と実感できた。やっぱり僕は、こういうヨーロッパ映画がいちばん好きだ。

気に入った…わけではないけど、凄まじかったのは『危険な情事』。ラストシーンでのストーカー女の表情がまるで般若のようで、「いやぁ、ひさびさに怖いホラー映画を見てしまったな…」と思った。

もう一つ、こわかったホラー映画が『白い家の少女』。名子役ジョディ・フォスター演じるサイコパスの少女が実に不気味な佇まいで、恐ろしかった。さきほどの『危険な情事』にしてもそうだが、本当に怖いのは、幽霊なんぞではなく、生身の人間なのである。

 

アニメ

昨日も書いた通り、今期のアニメのベストは『有頂天家族2』であった。

2017年春アニメはもはや「有頂天家族とそれ以外」と総括することすら可能である。

どこがそんなに良いのか。

やはり、その世界観だろう。

僕が思うに、『有頂天~』の狸たちは、古代ギリシア人に似ている。古代ギリシア人というとなにやら理屈っぽいイメージがあるが、彼らの行動原理は、ミメーシス(感染的模倣)であった。要するに、意外と「その場のノリ」で動く人たちだったのだ。

このミメーシスを、原作者・森見登美彦さんは「阿呆の血のしからしむるところ」という、まことにポエミーな表現で換言した。

狸たちは、古代人だったのだ。

では、『有頂天~』の世界に近代人はいるのだろうか。

いる。若き天狗「二代目」がそれだ。

阿呆な狸たちと異なり、二代目は極めて屈折した自意識の持ち主である。英国紳士としての外面や、ヨーロッパから持ち帰った文物などで懸命に自己を飾り立ててはいるが、その自意識の核となる部分は百年前と相変わらず、ヘタレのままであった。

最終回でそのことに直面させられた二代目は、だからこそ最後までタフな父・赤玉先生の前で泣き崩れたのである。

自意識にとらわれた近代人は、それゆえ、自意識になどこだわらない古代人に憧れる。二代目は、狸の矢三郎へのシンパシーを隠そうとしない。

来たる原作小説第3作目(アニメでは第3期?)では、二代目はどのように「成長」していくのだろう。今から楽しみでならない。

 

今月も、本をたくさん読んだ。

今月のベストは、浅羽通明『「反戦・脱原発リベラル」はなぜ敗北するのか』筑摩書房。冒頭から巻末まで、切れ味抜群の一冊だ。

佐々木俊尚『21世紀の自由論』(NHK出版)もなかなか切れ味の鋭い本であったが、浅羽さんの『反戦~』はさらに鋭く、読んでいて「怖い」とすら感じたほどである。

浅羽通明ーくれぐれもこの男を敵にまわさぬように。

この他、強く印象に残ったのが、佐藤優『同志社大学神学部』(光文社)。佐藤さんの神学生時代の思い出をつづったノンフィクションだ。

読んでいて僕は、佐藤さんが心底うらやましくなった。僕は元来文系人間であるにもかかわらず、理系に行ってしまって、そのせいで人生の貴重な時間を無駄にしてしまった過去があるからだ。

やはり人間は、自分が一番好きだと思える学問に打ち込むべきだ。

佐藤青年を包み込む京都の街が、実に優しい。『有頂天家族』で描かれている通りの、阿呆どもを優しく包み込んでくれる、あの京都だ。

……僕も、京大の文系学部を受験すればよかった。

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