Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第172回)

・『メル・ブルックスのサイレント・ムービー』

コメディ映画の巨匠、メル・ブルックス監督の作品は、以前にも本ブログで取り上げたことがある。

『ヤング・フランケンシュタイン』だ。名画『フランケンシュタイン』のパロディ映画で、終始笑いながら鑑賞することができた。

そのブルックス監督、本作ではなんとサイレント映画に挑戦している。

普通、サイレントといえばモノクロなのだが、本作は1970年代の映画なのでカラーフィルムで撮影されている。「カラーのサイレント映画」というのも、なにやら新鮮な感覚である(;^ω^)

ブルックス監督ご本人が演じる主人公。ジリ貧の映画会社に企画を持ち込むが、その映画会社は悪の財閥に乗っ取られそうになる。

この悪の財閥というのがまた笑える。毎朝、重役会議にて役員たちが「$」と書かれた壁に向かって両手を合わせて拝むのである。まさに文字通りの“拝金”主義者というわけだ。

コメディ映画にもかかわらず、ポール・ニューマンはじめスター俳優たちが続々登場するのも、見もの。

 

メル・ブルックスのサイレント・ムービー [DVD]

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・『ジーグフェルド・フォリーズ』

ブロードウェイの興行王フローレンツ・ジーグフェルド(1867‐1932)が、あの世でミュージカルの名場面を回想する、という一風変わった設定のミュージカル映画

様々な名場面が再現されるが、個人的に気に入ったのが、エスター・ウィリアムスによる「水中バレエ」。実際に女優がプールにもぐって水中で踊るのだ。なんとも楽しい。

フレッド・アステアジーン・ケリーの共演も、間違いなく本作の見どころのひとつだろう。アメリカ・ミュージカル映画は、このふたりが牽引してきたと言っても過言ではないからである(※)

※ちょうど日本の任侠映画を、鶴田浩二高倉健の二大スターが牽引してきたのと同じことである。

一方、不満が残るのが、ミュージカルシーンの合間合間に挿入される、コメディアンによる一人漫才。ことごとくスベっており、本作の娯楽性を大いに殺いでしまっている。

なお、これは余談であるが、D・W・グリフィス『散り行く花』のオマージュと思しきシーンがあり、アステアが特殊メイクで一重瞼の東洋人顔になっている。中国(?)の描写が相変わらずオリエンタリズム丸出しなのも含めて、不覚にも笑ってしまった。

 

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・『G.I.ブルース』

我らがエルヴィス・プレスリー扮する米軍兵士が、当時の西ドイツでロマンスを経験する、という「いかにも~」な内容の音楽映画。

実際にドイツでロケが行われたようで、街並みといい、自然といい、実にドイツ的である。風景を見ているだけでも楽しい。

もちろん、肝心の音楽のほうだって、ちゃんと楽しめますよ。

 

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・『心の旅路』

第一次大戦での負傷により記憶を喪失してしまい、自分が何者かも分からなくなってしまった主人公の男性。

やがて彼の境遇に同情し、支えてくれたヒロインの女性と結婚し、それなりに幸せな家庭を築く。

ある日、主人公は交通事故に遭い、その衝撃で、自らが上流階級の出身であることをようやく思い出す。それと引き換えに、今度はヒロインの女性のことをすっかり忘却してしまう。

実家に戻った彼は実業家として成功を収める。すると、新聞でそれを知ったヒロインの女性が再度主人公の前に現れる。彼女のことをすっかり忘れてしまった主人公は、彼女を秘書として雇い、行動を共にさせる。

ヒロインはなんとかして主人公に自らのことを思い出させようとするが、なかなかうまくいかない。

…とまぁ、こんな内容のお話で、基本的には恋愛映画であるが、ヒロインが主人公に思い出させようとする過程には、ミステリー映画にも通じる面白さがある。

ラストがなんとも感動的。

 

心の旅路 [DVD]

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・『拳銃の報酬

貧乏な三人の男たちが、生活費欲しさに銀行強盗を企てる、という内容のサスペンス映画。

三人のうち一人は黒人であるが、もう一人はあろうことか黒人嫌いのレイシスト白人であり、まだ銀行強盗が始まってもいないうちから、きな臭さが漂う。我々観客が「おいおい、こんなんで大丈夫かよ…」と心配(?)しているあいだに銀行襲撃が開始されるが…

ラストがまた、なんとも皮肉が効いている。

 

拳銃の報酬 [DVD]

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