Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第196回)

・『仮面の男』

『仮面の男』…といっても、レオ様主演・1998年公開の映画のことじゃないよ(w

1944年公開のミステリー映画。

イスタンブールの海岸に、とある凶悪犯の水死体があがった。主人公の探偵作家はこの男の足跡を追うべく調査を進めるが、そんな彼の前にピータースと名乗るナゾの男が現れる……

まぁ、ミステリー好きにはそこそこ楽しめる作品でしょうが、僕としては正直、やや退屈な映画でしたかね。

 

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・『ダブルヘッド・ジョーズ

B級映画といったら、サメである。しかも本作の場合、なんと双頭のサメが人間様に襲い掛かるというのだから、その時点でインパクトは十分だ。

開始早々さっそく頭の悪そうな若者たちがサメに食われて死ぬというのは、もはやお約束すぎる展開である。

さて、主人公の大学生たちは、洋上での実習中、この双頭サメに襲われ、無人島へと緊急避難する。だがもちろんそこも安全ではなかった。双頭サメが次々と学生たちに襲い掛かってくるのである……!

とはいっても所詮はB級映画だから(w)、ツッコミどころは満載。

終盤はご都合主義に次ぐご都合主義の連続だが、まぁそこはB級だということでご容赦いただきたい(;^_^A

もっとも、双頭って、視覚インパクトは十分だけど、いざ獲物に襲い掛かるとなると、絶対非効率だよなぁ。

どうしても、「出オチ」という感が否めませんねェ。

 

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・『ボンベイ

インドは基本的にヒンドゥー教の国だが、イスラーム教徒も大勢おり、そのせいで宗教対立が絶えず起こっている。

本作は、宗教の和解をテーマとしたインド映画である。

ジャーナリスト志望の主人公の男性――いかにもインド映画の主人公らしい、ふっくらとした男性である――は、ムスリムの女性と恋に落ちるが、双方の両親から結婚を反対されたため、ふたりでボンベイ(現ムンバイ)へと駆け落ちしてしまう。

かの地で結婚したふたりは、やがて子宝にも恵まれる。当初は絶縁状態にあった双方の両親も、孫が生まれるやいなや、たちまち和解してしまう――日本でもありそうな話ですね

しかしながら、インド中で激化する宗教対立が、一家の幸せに暗い影を落とし始める。

作中で描かれる宗教対立は、実際にインドで発生した事件なのだという。同国における宗教問題の根深さ、深刻さを、あらためて見せつけられた思いだ。

もっとも、本作は決して暗い映画などではない。いかにもインド映画らしく、随所に歌とダンスのシーンがちりばめられているからだ。

社会派の素材すらもミュージカル映画へと仕上げてしまう、インド映画界の明るさ、ユニークさに脱帽!

 

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・『ソルジャー・ブルー

西部劇というのは、とんでもない歴史修正主義である。

たいていの場合、「大変だ! インディアンが攻めてきたぞ!」と白人たちが大騒ぎ、最後は銃器をもって実力で先住民を追っ払うわけだが、先住民に言わせれば、そもそも「攻めてきた」のは白人のほうなのである。

さすがに白人の側でもこれを反省する向きが出てきて、出来たのが本作である。

1864年に実際に発生した先住民虐殺事件を題材としている。

序中盤までは主人公格の若い男女――わりと1960年代のヒッピーっぽいキャラである――の冒険をときにスリリングに、ときにコミカルに描いているのだが、そうした雰囲気が一気に覆るのがラスト。

白人による凄惨な虐殺の現場を見せられて、(とりわけアメリカ白人の)観客は後味の悪さを味わうことだろう。ましてやこれが実際に起こった事件だというのだから、なおさらである。

本作は、1970年公開のアメリカ映画。ベトナム戦争中の1968年に発生したソンミ村虐殺事件へのアンチテーゼを掲げた作品、とも言われている。

 

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・『歩いても 歩いても』

僕はつねづね、「『死人に口なし』というのは嘘だ。人間は死んでもなお、生者に影響を及ぼしうる」と言っている。

本作もまた、「死者の不在ではなく存在」をテーマとした映画だ(と僕には思える)

お盆を迎え、阿部寛演じる主人公とその家族は三浦半島へと帰省してくる。実家には、15年前に亡くなった主人公の兄の遺影が飾られている。

お盆なだけあって、実家には多くの人が出入りする。就職が決まったばかりだという、ひとりの青年が登場する。彼の話を聞くと、どうやら昔、死んだ主人公の兄のお世話になったようだ。

ある晩、実家のなかに一匹の蝶が迷い込む。樹木希林演じる主人公の母は、死んだ兄の生まれ変わりだと言って、この蝶を放してやる。

やがて何年か経ち、主人公の父母はどちらも死去する。主人公一家――子供がひとり増えている――が墓参りをするシーンで本作は幕を下ろす。そこでもやはり、蝶が飛んでいる。

是枝監督は静かなタッチで、「死後も続く人と人とのつながり」を描いてみせた。

主人公の妻役の夏川結衣が、大人の女の色気を感じさせ、良い。

 

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