Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第198回)

・『キッスは殺しのサイン』

僕は、1960年代のスパイアクション映画が大好きだ。

本作もそのひとつ。1966年の公開だ。

お色気たっぷりながらも男を平然と殺しまくる、峰不二子ちゃんキャラのふたりの女

その殺し方がまた、いちいち面白い(w)。葉巻と見せかけて実は銃で、吸ったとたんに脳天をズドン! あるいは麻酔針で男の身体を麻痺させて、転落事故と見せかけてベランダからポイ!

そうしてまるで息を吐くように男を殺しまくるふたりの女に、リチャード・ジョンソン演じる主人公が立ち向かうのである。

劇中、いかにもオリエンタリズム的な、着物姿のナゾの日本女まで出てきて、飽きさせない。

ふたりの女の因果応報的な結末まで含めて、最後までたっぷり楽しめる娯楽映画であった♪

 

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・『脅迫者』

欧米人にしては顔立ちがなんとなく日本人っぽい(と思うのは僕だけでしょうか?w)ハンフリー・ボガード主演のサスペンス映画。

ボガード演じる主人公の刑事は、裁判を目前に控えながら、重要な目撃証人を不慮の事故で失ってしまう。

それでもめげることなく、もう一度自供テープに耳を傾けてみると……

少しだけネタバレしてしまうと、本作のポイントは「殺されたはずの目撃者のひとりが、実は生きていた!」ということ。

ボガード刑事は“あること”がきっかけでそれに気づくのだが、さてその“あること”とは? 我々日本人にとってはちょっとした盲点である、とだけ述べておく。

本作はモノクロフィルムで撮影された1954年公開の映画であり、だからこそ、その“あること”が映画の核心となるのである……あ、ここまで言うとさすがにバレちゃうか(w

 

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・『恐怖省

妻を安楽死させた咎で精神病院に入れられていた主人公。何年かぶりに精神病院から退院した彼は、ある慈善バザーにてケーキをもらう。ところがそれは何かの手違いだったようで、バザーの係員たちからはケーキの返還を求められるが、主人公はそのケーキを抱えたまま会場を後にしてしまう。

それが災難の始まり。それから先、主人公はナゾの男にケーキを奪われそうになって乱闘になるなど、散々な目にあう。

どうやらそのケーキには、なになら秘密があるようなのだ。主人公は私立探偵を雇い、徐々に事件の核心へと迫っていく。

原作はグレアム・グリーンの同名小説。監督は『メトロポリス』で有名なフリッツ・ラングだ。

単なるサスペンスとは違ってシュールな演出も多く、なかなかに不思議なテイストの作品へと仕上がっている。ラング監督GJ。

 

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・『恐怖の岬』

グレゴリー・ペック演じる弁護士の主人公。

妻と娘の3人家族で平和に暮らしているのだが、そんな彼らの前に暗い影を投げ落としつつ現れるのが、ロバート・ミッチャム演じる謎の男。

その正体は……なんと、かつてペックの証言のせいで有罪にされたことに逆恨みした性犯罪者だったのだ!

彼は復讐のため、主人公一家へと近づいていく……。

とにかく、この男の執念が恐ろしい。世の中、本当に恐ろしいのは半魚人でも巨大アリでもなく、生身の人間なのだということがよく分かる。

もっとも、我々とて、いつ復讐“する”側にまわるか、実はわかったものではない。

皆さんにもひとりかふたりくらいは「コイツだけは絶対に許さん。ぶっ殺してやる」という人間がいるのではないか。少なくとも僕にはいるよ。

ペック演じる弁護士も、ミッチャム演じる性犯罪者も、どちらも我々の投影図なのだ。

 

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・『蜘蛛女』

主人公のNYの刑事。おそらくはマフィアに潜入捜査でもしているうちにすっかり仲良くなってしまったのだろう、マフィアと内通し、報酬までもらっている始末。

そんなダメ刑事の彼が、ある女殺し屋・モナと出会ってしまったことから運命が暗転、マフィアの親玉と対立する羽目になり……

という内容の犯罪映画である。

女殺し屋・モナがいかにもファム・ファタール(運命の女)といった感じ。

本作ではBGMとして、つねにジャズが流れている。主人公の刑事の主観と客観がときに入り乱れる演出も含めて、「大人の映画」という印象の映画である。

本作は純然たるアメリカ映画ではなく、米英による合作映画なのだそうで、ヨーロッパ映画の影響もあるのかもしれない。

 

細野豪志「やっぱり、モナって女は、怖いなぁ……。」