Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第212回)

・『脱走山脈』

佐藤優似の)オリバー・リード演じる英兵の主人公。第二次大戦中のドイツで捕虜となってしまった彼は、現地の動物園で象の飼育係を任される。その結果、すっかり象に情が移ってしまった彼は、脱走して象と一緒にスイスへ亡命することを決意する。

……とまぁこんなお話で、戦時下のドイツを象を連れて旅する、という奇想天外なストーリーが本作の一番の見どころだ。アルプスの田園風景のなかを象と一緒に旅する様子は、なんともシュールで笑えてしまう(w

「象なんていたところで、脱走の足手まといになるだけなんじゃないの?」と思われるかもしれないが、その象が最後の最後で役に立つというのだから、良く出来た脚本である。

先日ご紹介した『ポール・ニューマンの脱走大作戦』同様、戦時下の脱走劇をコミカルなタッチで描いた作品で、とても楽しみながら観ることができた。

象かわいい♪

 

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・『断崖』

知的だがオールド・ミスである主人公の女性。人当たりのいい男性と結婚するが、なんと彼の本性は詐欺師であった。なんとか彼を定職に就かせようとするも、長続きしない。やがて、彼と関係する人物が次々と謎の死を遂げる。もしや、夫が殺したのでは……

と疑心暗鬼になる主人公を描いた、サイコスリラー映画である。監督は、サスペンス映画の神様、アルフレッド・ヒッチコック

果たして夫は本当に人を殺していたのか、それとも……結末が気になる方は、ぜひご自分で確かめてくださいね。

それにしても、ヒッチコック御大の映画を見ていると、なにも殺人鬼がチェーンソーを持って襲い掛かってこなくとも、恐怖を演出することは可能なんだな、ということがよく分かりますねぇ。

 

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・『脱走特急』

ここ最近、第二次大戦中の欧州を舞台にした脱走劇の映画を多く取り上げている。フランク・シナトラ主演の本作もそのテの作品のひとつだ。

1943年のイタリア。米英軍の捕虜たちが収容所に収監されている。やがてイタリア降伏の知らせが届く。英軍のリーダーは軍法会議を開いて収容所の所長を絞首刑にしようとするが、シナトラ演じる米軍のリーダーはこれを制止する。ところがそうして生き永らえた所長があろうことかドイツ軍に通報してしまったため、主人公たちは列車でドイツへと移送される羽目になってしまう。

さぁここからが本番だ。主人公たちが、監禁されていた車両から脱出し、監視役の兵士たちを倒して列車を制圧してしまうシークエンスは、スリル満点! 一行のなかでドイツ語のできる兵士が、ナチスの将校に扮して危機を脱する場面などはもう大笑いだ(w

終盤のドイツ軍爆撃機との戦闘から男臭いラストに至るまで、観客へのサービス満点の娯楽映画であった。

 

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・『フォー・ウェディング

冠婚葬祭という言葉からも分かるとおり、人間にとって重要な儀礼が、結婚と葬式である。

ヒュー・グラント演じる本作の主人公は、花婿付き添い人として数々の結婚式に参列するが、自身はまだ独身である。そんな彼が、ある結婚式で米国人女性と知り合ったことで、運命の歯車が動き始める。

結婚式は、同時に人々の出会いの場でもある。結婚式をきっかけにして新たにカップルが誕生し、彼らの結婚式でさらにまたカップルが……という具合に、縁が連鎖的に結ばれていくのだ。

本作の邦題は「フォー・ウェディング」だが、原題は"Four Weddings and a Funeral"。結婚式だけでなく、お葬式(Funeral)が描かれる点もまた、本作の特徴のひとつだ。

ある結婚式で、初老の男性が突如として倒れ、そのまま亡くなってしまった。結婚式から急転直下、お葬式へ。亡くなった男性の言葉が、また面白い。「自分は結婚式より葬式のほうが好きだ。結婚式はもしかしたら経験できないかもしれないけど、葬式なら誰でも経験できるから」。いやはやまったくそのとおりだな、と苦笑してしまった(w

主演のヒュー・グラントは、その容姿こそ見紛うことなきイケメンのそれであるにもかかわらず、不思議と“童貞臭”が漂う稀有な俳優であり、それゆえ僕は彼をごひいきにしている。

 

 

・『ナンナーク』

タイ映画は、なかなかに侮れない。本ブログではこれまで『ブンミおじさんの森』『レベル・サーティーン』などの優れたタイ映画を取り上げてきた。

本作『ナンナーク』は、タイ版『怪談』ともいうべき作品だ。

兵役を終えた主人公の男が村へ帰ると、妻は子供を出産していた。家族3人でつかの間の団欒を楽しむ主人公であったが、村人は彼に、ある衝撃的な事実を告げる……

日本の『怪談』と違うのは、ラストで高僧がエクソシスト的に除霊をやるところ。タイ社会がいかに僧侶をリスペクトしているかがよく分かる映画だ。

余談ながら。本作はタイの有名な民話を題材としており、本作は公開当時、タイ国内にて『タイタニック』を上回る興行収入を記録したのだという。

 

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