Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

最近見た映画の感想(第227回)

・『ゆりかごを揺らす手』

新しい月に入って早々、いきなり怖い映画を見てしまったw(;^ω^)

アメリカ・シアトル。主人公の女性が、医師をセクハラで訴えた。セクハラ騒動がメディアで大々的に報じられるなか、医師は自殺してしまう。

まもなく、主人公女性の家に、新しいベビーシッターの女があらわれる。なんとこの女、正体は自殺した医師の妻であり、復讐の機会をうかがうべく、女性の家へとやってきたのであった。そうとはつゆ知らず、彼女を迎え入れてしまう主人公女性。やがて、ベビーシッターの女の陰湿な手口によって、主人公女性の幸せな家庭は徐々に崩壊していく。

本作は1990年代のアメリカ映画だが、「そもそもの原因がセクハラ」というところが、某財務官僚や某メンバーの不祥事に揺れる現代日本とマッチしていて面白いではないか(w

ベビーシッターの女は、外見上は冷静かつ真面目に見えるが、心の奥底に強い怒りを抱え込んでいる。ふとした拍子に、それが爆発する。たとえばトイレの個室に入ると、彼女は内なる怒りを爆発させ、棒で壁をガンガン叩き、壊していくのだ。

「幽霊よりも生身の人間のほうがよっぽど怖い」というお馴染みの言い回しが真理だということが改めてよく分かる、ワンシーンであった。

もっとも、個人的には以前このブログでも取り上げた『危険な情事』のほうがはるかに怖かったのだけれども(;^_^A

 

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・『スティーブ・マーティンの 四つ数えろ』

本作のタイトルは、ハンフリー・ボガード主演のハードボイルド映画『三つ数えろ』のパロディ。

……というところからも分かるように、本作は往年のハードボイルド映画をネタにしたパロディ映画である。

しかも、ただのパロディではない。往年の名画の数々のシーンと、コメディ俳優スティーブ・マーティンの新たに撮られたシーンとをたくみに合成することによって、あたかもマーティンとハンフリー・ボガードはじめハードボイルドの名優たちが“共演”しているかのように見せているのだ! ※そのため、シーンごとに画面の解像度が違っていて、笑えますw

ハードボイルド映画が大好きという方なら、本作はまさしく抱腹絶倒モノだろう(w

1980年代の映画であるが、上述のようなつくりであるゆえ、全編モノクロである。映画の世界には「カラー時代にあえてモノクロで撮影された映画は例外なく名作」という法則があるが(発見者:俺)、本作は……まぁいちおう、名作ということにしておきましょうかね。なんだかんだで面白かったし(w)。あ、名作じゃなくて迷作かな?(w

 

 

・『化石の森』

ここ最近、石原慎太郎の小説を原作とする日本映画を見ている。本作もそのひとつだ。

研修医の主人公が、高校時代の同級生の女性と再会する。やがてふたりは男女の仲となるが、彼女は勤め先の理髪店の店主となにやら“デキて”いるようである。主人公は、店主を薬品で殺害することを思いつく……

監督は、先日取り上げた『乾いた花』と同じく、篠田正浩。ただし、『乾いた花』が破天荒ながらも痛快な若者を描いていたのとは異なり、本作は全編にわたって、陰鬱なムードが漂う。とりわけ、子供が金魚を殺してしまうシーンは、なんとも猟奇的である。さすが、障子をチ○ポで破ってしまう石原サンの描写は違いますね!

とても、不思議な印象を与える映画だった。

 

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・『太陽の季節

僕はひとつ、大変な勘違いをしていた。昭和を代表するスター・石原裕次郎の主演デビュー作は、この『太陽の季節』だとばかり思っていた。

そしたら、違った(w)。確かにデビュー作ではあるのだが、主演ではなかった。本作の主演は長門裕之であり、石原裕次郎は端役にすぎなかったのだ。

本作は、石原慎太郎出世作にして芥川賞受賞作でもある同名小説が原作。1950年代の若者たちの破天荒な青春を描いた映画である。

若者たちはなんとも無軌道だけれども、同時に彼らの姿はまぶしい。同じ石原原作とはいえ、先ほどの『化石の森』とはだいぶ雰囲気が異なる。

 

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・『狂った果実

さぁ、こちらこそ石原裕次郎の初主演映画である(w

湘南を舞台に、ふたりの兄弟を中心とする若者たちの破天荒な青春(またかいなw)を描く。

主人公兄弟のうち、兄を演じるのは石原裕次郎、弟のほうは津川雅彦だ。今でこそ芸能界の大御所である津川だが、この当時はなんとまだ10代(!)の青年に過ぎなかった。彼の初々しい姿が、本作一番の見どころだ。石原裕次郎を食ってるかもw

本作の若者たちのなかには、岡田眞澄の姿も見られる。「スターリンに似ている」とよく評された岡田だが、若い頃はジャニーズ系っぽい現代風のイケメンであった。

このほか、主演ふたりのそれぞれの実兄である、石原慎太郎長門裕之がちらりとカメオ出演しているところも、遊び心があってなんとも楽しい♪

それにしても、本作の制作当時、出演者・原作者の大半は20代、津川に至っては上述のとおりまだ10代であった。当時の日本はまだ「若者の国」であり、10代、20代の若者たちがこの国の文化を主導していったのだ。この事実が、「老人の国」たる今日の日本に生きる僕にとっては、なんとも感慨深かった。

 

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