Furusawa Keisuke's blog

政治から映画、アニメ、将棋まで幅広く語ります。

2018年9月のまとめ

気候

9月になっても上旬のうちはまだまだ暑いものである。さすがに猛暑日こそなくなったが、それでも平気で真夏日になるので油断ならない。夜もまだ暑いが、ようやくエアコンなしでもなんとか寝られるレベルになる。

中旬に入って、ようやく涼しくなった。夏の終わりを実感した。僕は暑さが大の苦手なので、毎年、夏の終わりを実感するたびに、まるで第二次大戦でナチスによる占領の恐怖から解放されたモスクワ市民のような気持ちになる(w

下旬。例外的に暑い日もあったが、全体的にはむしろ肌寒いほどだった。これほど気温の変動が激しいと風邪をひいてしまいそうで怖い。

以上は気温の話。今月のもうひとつの特徴は、雨がとにかく多かったということだ。毎日、なんらかの時間帯に雨が降ったのではなかろうか。そのせいで洗濯物が乾かず閉口した。日中は日がさしていても、夜、雨が降ることも多かった。

皆さん、ご存知だろうか。実は東京では、6月よりも9月のほうが降水量が多いのだ。一般には雨の季節とイメージされることの多い6月だが、意外や意外、本当は9月のほうが雨の季節だったのである。

 

地震

自然災害はまことに唐突にやってくる。

今月6日未明、北海道を最大震度7という極めて大きな地震が襲った。

死者41人。震源地周辺では土砂崩れ、液状化現象などの被害に見舞われたが、なかでも北海道民を最も苦しめた災厄は、やはり停電であったろう。なにせ全道が停電してしまったというのだから驚愕を禁じ得ない――僕は「全道」なる言葉を、今回生まれて初めて聞いた。「全国」「全米」などと同じ用法で、「北海道すべて」という意味だ

震度7という大地震が襲ったからとはいえ、北海道というひとつの島まるごと、電気が消えてしまうというのはやはり異常事態である。一体どうしてこのような事態に陥ったのだろう?

皆さん薄々と勘づいているとは思うが、その原因はやはり、泊原発が停止していることにあるようだ。

これについては、以前本ブログにて著作を取り上げた元経産官僚の評論家・宇佐美典也さんのブログに詳細なことが書かれているので、ここにご紹介する。

 

usami-noriya.blog.jp

ここで宇佐美さんが冷静なのは、追記にて≪私は「泊原発を動かせ」という気はない。それは最終的には道民が決めることだ≫と書いている点だ。

確かに、たとえ停電の原因が原発の停止にあるのだとしても、「停電になっても構わないからやっぱり原発はいやだ!」という意見は、それはそれで筋が通っている。僕も、泊原発の再稼働をなにがなんでも強行しろ、とまで言うつもりはない。

だが、もし僕自身が道民であったならば……僕はやはり、電力がない生活などまっぴらごめんである。そして、これは勝手な想像ではあるが、おそらく道民の多くは僕と同じ意見なのではないだろうか。

 

政治

今月20日に行われた自民党総裁選では、やはりなんの番狂わせもなく(w)、安倍首相の3選が決定した。

どういうわけだか、僕は周りの人から石破支持だと誤解されることがよくある。本ブログを読んでいると僕が石破支持に見えるのだろうか?(w

御生憎様というべきか、僕は実は安倍支持なのである(w)。理由はカンタン、安倍首相のほうが経済(学)に関する知識がはるかに豊富だからだ。率直に言って、石破さんは経済オンチ。なにせ第二次安倍政権が発足してアベノミクスが始動した際、しきりに「金融緩和のせいでハイパーインフレになる!」などと吹聴していたのが、この石破さんなのだ。

いま日本は、20年にわたって続いてきた長期デフレから脱却できるかどうかという、極めて重大な局面にある。こういう重要なときに経済オンチの人に首相になられるのは、ご勘弁願いたい。

もうひとつ、石破さんには「味方を背後から撃つ」という悪い癖がある。安倍内閣の支持率が大きな落ち込みを見せると、とたんにメディアを介して安倍批判を展開する。モリカケ騒動のときにこうした傾向が顕著であった。

これは、政治家として一番やってはいけないことだ。政治は権謀術数の世界だとよく言われるが、否、僕に言わせれば、政界でこそ最後にモノを言うのは仁義なのである。

 

前橋市

群馬県の県庁所在地・前橋市が、なんとアニメ『アイドルマスター』で盛り上がっているとのことである。

 

news.livedoor.com

これは、とても面白い試みだ。

アイドルマスター』にとってのライバル的アニメとして『ラブライブ!』が挙げられる。その『ラブライブ!』シリーズの最新作では、静岡県沼津市が舞台となっている。そのおかげで現在、沼津市には「聖地巡礼」と称して同作のファンが全国から押し寄せており、沼津市はさながら「ラブライブの街」としての様相すら呈しているほどなのだ。

一方、前橋市が興味深いのは、べつにアニメのなかで舞台として登場したわけでもないのに、ライブイベントを協賛し、着々とコラボ企画を策定することによって、同作のファンを引き付け、「聖地としての前橋」をアピールしている点である。

これは、「聖地巡礼」にとっての新しいビジネスモデルとなるかもしれない。

今、アニメファンの「聖地巡礼」が全国の地方自治体のあいだで注目を集めている。『ハイスクール・フリート』と横須賀市、『結城優奈は勇者である』と観音寺市など、アニメ作品と地方自治体とのコラボ例はもはや枚挙にいとまがないほどである。

これから先、そうしたコラボ例はますます一般化していくことだろう。一億総オタク時代の到来である。

 

映画

今月もまた例によって映画(DVD)を30本鑑賞した。

今月見たなかでのベストは、『ブラックパンサー』だ。僕の理解によれば、これはアジア主義を理解するための格好の教材である。主人公ティ・チャラとヴィラン(悪役)のキルモンガーの関係は、単純な善悪二元論では説明できない。では何なのか。

答え。ティ・チャラの立場は「王道」(黒人と白人の平和共存)でありキルモンガーのそれは「覇道」(黒人による白人世界の征服)である。これぞ、戦前のアジア主義者たちが直面したジレンマに他ならない。とはいえ、どちらも鎖国という旧来の方針には共通して反対している。かくして先代の王=鎖国、キルモンガー=開国&覇道、ティ・チャラ=開国&王道という三つの立場が対立し、最終的にティ・チャラ=開国&王道が勝利するのである。これぞ、アジア主義の理想にほかならない。

このほかに優れた作品として、『三度目の殺人』『Uボート』『キャリー』を挙げることができる。

一方、今月のワーストは『東京原発』。反原発の立場から撮られた映画だが、誤解なきよう。反原発だから駄目だというのではない。原発の脅威を“言葉で”説明してしまうところが駄目なのである。映画は、映像のメディアだ。映画ならば言葉ではなく、映像によって語らなければならない。

 

アニメ

今期の深夜アニメについては、昨日簡単な感想をランキング形式にて発表した

その前の春クールは、正直に言うとイマイチで僕にとっては不完全燃焼だったのだが、今期は『あそびあそばせ』と『はたらく細胞』の2作品が本当に素晴らしく、最後まで飽きることなく楽しむことができた。

両作品は甲乙つけがたかったため、昨日のランキングでは同率1位とした。だが世間一般では『はたらく細胞』のほうが評判が良いようだ。

無理もない。『はたらく細胞』のほうが万人受けする作風だからである。『あそびあそばせ』のほうはエッジが効いており、僕はその点をこそ高く評価しているのだが(w)、やはりファン層を狭めてしまうのだろう。

さて、ネット上を巡回していていささか驚いたことには、『はたらく細胞』を、意外にも子供たちが見て楽しんでいるようなのだ。それならば昨年の『けものフレンズ』のように、子供でもリアルタイムで視聴できる朝方ないし夕方の時間帯に再放送してみてはどうだろうか。きっと好評を博するはずだ。

 

今月も本をたくさん読んだ。

今月読んだなかでは良い本が多かったため、ベストを挙げるのに迷ってしまうのだが(w)、う~ん、やはり井上達夫さんの『リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください』にしようか。タイトルからしてイイでしょ?(w

井上さんはこの本のなかで現在の日本の(自称)リベラルたちを批判し、憲法9条の削除や徴兵制の導入を訴えている。

「えっ! リベラルなのに、一体どうして……?」

気になる人は本著を読みましょう(w

このほか良かったのは、釈徹宗さんの『不干斎ハビアン』。いつもの釈さんとは違う硬質な文体によって、近世日本の稀有な宗教者・ハビアンの生涯が語られる。僕の知らない釈さんの一面を垣間見れた気がした。

河合隼雄さんの『明恵 夢を生きる』も良かった。生涯にわたって夢日記をつけつづけたという不思議な僧侶・明恵を、ユング心理学の観点から精神分析した本である。ユング心理学というとどうしてもオカルトという先入観があったし、実際、本著のなかでもシンクロニシティ―に関する議論などは「正直、どうなの?」という気がしないでもなかったが、それを差し引いてもなお面白かった。日本という国について知るためには、精神分析をもっと勉強する必要があるなと感じた。

西部邁さんの著作も良かった。『ファシスタたらんとした者』『妻と僕』は、ともに晩年の西部さんが書いた、“遺書”と言ってもいい著作だ。彼のたどった生涯を垣間見られるし、もちろん西部さんらしく社会科学の話もあって、読んでいて飽きることがない。

佐藤優さんの『ファシズムの正体』はとても分かりやすかった。これから、ファシズムについて知りたいという人にはまず本著から薦めることとしよう。

斉藤淳さんの『10歳から身につく 問い、考え、表現する力』も、とても勉強になる本だった。あぁ、まだ10代のうちにこの本を読んでおきたかったなぁ……。